昨日のブログに書いたように、キリリと引き締まった空気を切り裂いてセツブンソウに会いに行ってきた。
思いつく生育地は浄明寺の浄妙寺と長谷の光則寺。
朝食後、気温が上がるのを待ったのだが、この日は午前4時過ぎに今冬1番の-1.2℃を記録するくらい冷え込みが強く、午前10時を回っても6℃台にしかならない。
自転車で空気を切り裂いて走るにはいささか寒すぎるきらいはあるが、陽光はたっぷり降り注ぎ、なおかつほぼ無風だったので10時半近くなって見切り発車した。
ペダルを漕いでいる時は全身に血が回るからそれほど寒さは感じないが、漕ぐのを止めて坂を下る時などは冷凍庫の中を行くようで、心底「寒ぶっ」と思わされた。
日差しがあったから、まだ救いがあったものの…
セツブンソウの名前は「節分草」の意味で、早春に芽を出し、節分のころに花を咲かせることから名づけられた(ウィキ)そうな。
1年前のブログには浄妙寺に咲く数輪の小さな小さなセツブンソウの写真を掲げて「節分前なのに春が来た」と喜んでいた。
暖冬気味の今年はもうだいぶ咲いているのではないか…と、期待が高まる。
鎌倉五山第五位の浄妙寺は臨済宗建長寺派の禅寺
室町時代には境内に23の塔頭を持つ大寺院だったというが、現在は総門、本堂、客殿、庫裏が残り、平成3年に茶室・喜泉庵と枯山水の庭が復元された
本堂と喜泉庵の間にある細道の本堂寄りの木の根元にたった1輪、咲いていた♪
最盛期にはこの辺りに何本もの茎が立ち上がり可憐な花を咲かせるのだが…
地べたに這いつくばるようにして写真を撮っていると、幼児の手を引いた若いお母さんが声をかけてきて、「まだ1輪だけしか咲いていませんねぇ。暖冬なのでもっと咲いているかと思いました」とボクと同じ感想を口にした
目を凝らして地面を探すと、土から顔を出したばかりのツボミが…
こちらにも…
とは言え、地面から顔をのぞかせ始めたのはまだ、ほんの二つか三つ
白くて花びらに見えるのは花弁状のガク片で、普通は5つある
花の中央部に見えている黄色い部分が実際の花弁で通常は5~10個あり、先端が2つに分かれリング状に並ぶ姿がアクセントになっている
実際の花弁の更に真ん中に見えている薄紫色の部分がオシベ
セツブンソウの近くでは霜柱が立っていた
立派な霜柱を見るのは久しぶり
浄妙寺に行く前に立寄った長谷の光則寺
この寺にもセツブンソウが咲くが、まだ土の中から顔を出したばかりで、開き切ったものはなかった
ここでは仲良し兄弟が…
午前中に立ち寄ったのだが、午後なら完全に開いていたかも…
水が張られた鉢はことごとく厚い氷が出来ていた
谷戸の奥深くに位置する光則寺は冷え込みがきつそうで、一部は日当たりも悪く、池にもしっかり氷が張っている
いずれにしても浄妙寺の霜柱も光則寺の氷も、セツブンソウの引き立て役としてはピッタリで、今後は主役の登場回数(花数)が増すことでいよいよ「早春の場面」は盛り上がっていくことだろう♪