駐車場は閉鎖されたままである。
10月23日に静岡県の御前崎に上陸した大型台風21号で高波の被害を受けた江ノ島近辺。
わけても東京五輪でヨット競技の拠点となるヨットハーバーに隣接する湘南港と江の島の間に伸びている防波堤には必死に高波と格闘したであろう痕跡が生々しく残されていた。
海に突き出た防波堤を波から守ろために並べられた4本足のコンクリート製のテトラポッドの足の1本が引きちぎられ、不自然に転がっている
こちらでも足の一つが引きちぎられて白く生々しい跡が残され
ここにも生々しい痕跡が…。それにしても引きちぎられた足の破片はどこに消えたのか
消波ブロックの宿命なのか、テトラポッドというものがポキポキ折れるものであるということを初めて認識した
左右のフェンスの一部ははぎとられ
釣りができるようになっているテラスの右奥のフェンスの一部は跡形もなく消えてしまっているように見える
堤防の真ん中あたりのフェンスはズタズタに引き裂かれ
頑丈にできているフェンスの角部分の上部にはソフトボールが食い込み、引っ張り出そうとしたがびくともしなかった。
下には角がすっかり取れてしまっている発泡スチロールの破片がどうやればこういう具合になるのかと思わせるほどにはまり込んでいた。
波がしでかした偶然にしてはインパクトが強い。こんな目印を残していくとは、なかなか茶目っ気のある台風ではないか
「勝負の神は細部に宿る」という言葉があるけれど「猛烈台風は細部に片鱗を残す」でもあるんだねぇ
もっとも、そんなところに目を向けなくたって目に見える強烈な被害を目の当たりにすることの方が多いけどネ
防波堤の下に下りて釣りをしている人々を眺め、白い灯台が青い空に映えるところを写真に撮っていたら視線を感じた
左側の街灯に5羽、右に3羽
こちらの街灯には4羽、フェンスに2羽
こちらでは街灯に3羽、フェンスに6羽、そして空中にも2羽——
堤防に人がいないものだからトンビたちの格好の監視所兼休憩所になっているらしく、この灯台周辺だけでざっと30羽がたむろしていた。
奴らの眼はとても効くそうで、数百メートル先からでもネズミが動くのを見逃さないという。そういう目がズラ~ッと並んでボクの動きを追っているのかと思うと
首筋あたりがスース―してくるのだ。鋭くとがった口ばしをかざしながら一斉に頭めがけて襲い掛かられでもしたら、とてもただ事ではすみそうにない。ヒッチコックの「鳥」より恐ろしそうである。
台風に話を戻せば、まぁ、人や動物の命、人々の日常生活にあまり深刻な影響を及ぼさない範囲で、こうした自然の計り知れない力というものを感じるのもあながち無駄なことでもないような気がする。
こういう威力を知ってこそ、その本当の恐ろしさに思いを巡らせることが出来るだろうし、実際にそうした脅威が近づいてきた場合にいち早く対策を立てたり、場合によってはいち早く逃げ出したりすることが出来るというものである。
学習しちゃいましたよ。
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