僕は二〇〇五年から、十八歳以下のグラビアアイドルのイメージビデオ(IV)を自慰用の素材として重宝しているが、年を追うごとに演者の水着の布面積が小さくなっていくのに激しい性的興奮を覚えながらも、少しやりすぎではないかと業界全体の自制心の欠如を感じるようになった。今ではそれらのいわゆる3号ポルノの新作が滅多に発表されることはないが、当時はあたりまえのように店頭に新作が並んでいて、年端のいかない少女たちが芸能界でメジャーになるために、大人たちの口車に乗せられながら際どい水着姿になって性的アピールを競い合っていた。
そんな中で、一二年八月に発表された坂井朝香のデビュー作「初恋」は、布面積の大きめな水着に、非カメラ目線での撮影、インタビューで尺を埋めるというまるで九〇年代のIV黎明期のような健全な作風で、僕はいささか面食らったが、坂井が一級品の美少女であるとともに、撮影当時十五歳とは思えない成熟した肢体に、DMM.comでダウンロードしてから約七年経った今でもコンスタントに使わせてもらっている。
坂井は福岡を拠点とするローカルアイドルグループ「LinQ」のメンバーとして一九年まで活動したようだが、僕はそれにまったく興味はなく、「初恋」を素材に彼女をオナペットとみなした。とはいえ、収録時間の約半分がインタビューや撮影地での買い物の様子で、いくら坂井が美少女でも、私服姿のチャプターでは自慰が捗らない。もっとも、坂井を推しメンとするコアなファンにとってはそれで満足なのかもしれないが、単なる性欲処理として視聴するには物足りない。
しかも、後半の白ワンピースはカメラのほうを向かずに、ひたすら海岸で戯れるシーンが続き、著しく実用性に欠ける。結局、僕が繰り返し用いているのは、冒頭のビキニ姿だ。これもインタビューが入っていて鬱陶しいが、それでも恥じらいの表情を浮かべながら勇気を出して胸の立体感を強調してくれるのがたまらなく、ペニスをいじらずにはいられなくなる。
同じ頃に制作、発表された3号ポルノに比べて性的アピールに欠けるのは、坂井はグラビアアイドルではないので過度な露出は必要ないという所属プロダクションの良心が働いていたのかもしれない。坂井は約八年間、LinQのメンバーとして活動していたが、「初恋」以外にグラビアの仕事はなかったよう(あったらすぐに見つけ出しているはず)で、純粋に歌って踊れ、トークもそこそこにこなせる正統派アイドルを貫き通した。
過度な露出と性的アピールが求められていた一〇年代の3号ポルノに慣れてしまったら、確かに「初恋」は残念な出来だが、僕が今日でもお世話になっているのは、たとえ布面積の小さい水着を着なくても、また実用性の高いチャプターがほんのわずかでも、自慰用素材として十分に通用する坂井の美少女度の高さが、余人をもって代えがたいからにほかならない。それに坂井並みの器量を持った高校生世代の美少女に、グラビアデビューの門戸が閉ざされていることも、僕が彼女をオナペットの座から降ろせない一因にもなっている。
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