国際サッカー連盟(FIFA)のブラッター会長の発言が波紋を呼んでいる。
2022年W杯開催地をカタールに選んだことに関してである。
「われわれはミスを犯したかもしれない。夏にプレー可能と思ったことが
間違いだった」
今さら何を―と言いたくなる。
カタールを開催地に選んだのは2010年のFIFA理事会。日本をはじめ
アメリカ、韓国、オーストラリアも立候補しており、アメリカは決選投票で最後まで
カタールと争った。
カタールが決定した当時から「酷暑」への不安はささやかれていた。
6月から7月にかけて行われる開催時期。その時期にカタールは気温が50度を
超えることもあるという。しかもアラビア湾に面しており、湿度も高い。
カタールは「屋内スタジアムをつくって冷房を効かせる」と言っているが、
練習会場などはどうするのかは分からない。
そこでブラッター会長は続けて言う。開催時期の変更だ。
「ミスを犯したのは開催時期に関してだ」
冬季開催への変更を示唆したとも取れる発言だ。
でも、これにはリーグ真っ盛りの欧州の反発が必至だ。シーズン中断を
余儀なくされからだ。
会長は10月のFIFA総会で話し合う姿勢を見せているが、果たして
どうなるか。まだまだこの問題は尾を引きそうだ。
でも、一番困惑しているのはカタールかもしれない。せっかく勝ち取った
開催を“はく奪”でもされたのではたまらない。
「熱いからダメ」と今さら言われたら…それこそ泣きっ面に蜂だ。。