バイカウツギがこぼれ咲いて、とても良い香りを放っています。
その、香ってきた「におい」で、なぜか「懐かしい」と
胸が締め付けられるような感傷とともに
忘れていた昔の記憶がよみがえる、なんてことも……。
記憶がよみがえる「プルースト効果」は良く知られています。
「プルースト効果」とは、嗅覚や味覚から過去の記憶が
呼び起こされる心理現象のことを言うそうです。
名前の由来は、「マルセル・プルースト」の小説
『失われたときを求めて』の中で、
主人公が紅茶にマドレーヌを浸したときに、
その香りを嗅いで幼少期の記憶がよみがえるシーンに
由来するものだそうです。
Wikidata
「近年の医学領域における様々な研究成果により、匂いというのは、他の感覚とは異なり 大脳辺縁系」(海馬・扁桃(へんとう)体など)に直接届いていることが明らかになった。その大脳辺縁系は「情動系」とも呼ばれており、匂いは人間の本能や、特に感情と結びついた記憶と密接な関係がある、と指摘されている。つまり匂いは、最も感情を刺激する感覚なのだとされているのである」
聖書のコリント第二 2章14‐17節で使徒パウロはこう書きました。
「救われてゆく者たちの中と滅びてゆく者たちの中にあって
,わたしたちは神に対し,キリストの甘い香りだからです。
後者にとっては死から出て死に至る香り,
前者にとっては命から出て命に至る香りです」
―コリント第二 2:15,16。
ローマの古代史によると,勝利を祝って行われる凱旋行列が
ローマ市を通過する時には,民衆が勝利者の兵車の前に
花を撒き、また香がたかれて行列の通る道筋全体が
芳香で満たされました。
この甘い香りは,勝利を収めた兵士たちにとっては誉れを,
また命がより安全になることを意味しましたが,
許されない捕虜にとっては死を意味しました。
彼らは行進が終わると処刑されることになっていたのです。
神は香りが本能に訴えかけることをご存じの上で、
命に係わる重大さを対比させておられるのかもしれません。
でも、楽しい記憶と関係のある香りだけが
好ましい結果をもたらす理由は,心理学者たちにとっても,
まだなぞだそうです。
先日近くの河原で自殺をされた方が発見されました。
後にの親御さんが捜索願を出しておられたこと、
まだ若干20歳そこそこの若者であったこと等がわかりました。
私が小説家であるなら、そのそばに良い香りのする花が咲く、
大きな木を登場させて、その香りに楽しかった子供の時の
記憶を呼び起こされて死を思いとどまる物語を書きたいですね。
残されたご両親やご家族の方はつらいでしょう。
それでも生きていかなければならないのですから…
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