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現実と小説の狭間で

朝日の朝刊新聞小説『沈黙の町で』が終わった。副題に最終回と書かれていなかったので翌朝、新連載の題名に変わって驚いたが、確かにあそこで終わるしかなかったと思う。楽しいテーマではないのだが、ずっと引き込まれるように読んでいたので、終わったのはちょっと残念だった。

話は、ある日いじめられっ子の中学生が部室の屋根から転落死するのだが、事故なのか誰かに突き落とされたのかが判らない。検死の結果、この子の背中に無数の痣、誰かにつねられた跡が発見された。また男子生徒の間で部室の屋根からそばに生えている銀杏の大木に飛び移る遊びが流行っていたことも判ってきた。

警察は同じテニス部の同級生4人を逮捕するのだが証拠不十分で釈放せざるを得なくなる。ここから色んな話が出て真相に迫ってくるのだが・・・作者がどう終わらせるのか興味が尽きない・・・等と思っていた時に大津の事件が話題にのぼった。

しかし、読めば読むほど歯切れの悪い事件だ。加えていろんな奴が憶測をもとにいい加減なことを言うのでますます真実が見えなくなる。ああいった悪質ないじめと思われる時こそ冷静になるべきだろう。どっかのアホなおばさんが加害者の家族情報を晒すに至っては単なるアホでは済まないと思う。

加害者にも人権などと正論を言うつもりはない。本当に加害者かどうかが疑わしい上、家族にまで罪をなすりつけること。もう逝ってもおかしくないようないい年の婆さんが誤ったネットの使い方をしているのに腹が立つだけだ。また無批判に追従する輩が多いことも問題だと思う。リツィートと言えば聞こえはいいが、ようはこの婆さんと同罪であることに気付かない無神経な人間が多過ぎないか?

『沈黙の町で』の結末はいじめられっ子の事故死だった。が、いじめは存在し誰もが広義の無罪なわけではない。小説では単純に誰が悪いと言えない終わり方だったのだが。・・・さて現実はきっちりと割り切れる結果になるのかな?亡くなった子に対しては、気の毒で残念以外の言葉がないのだが。
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