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工場修行時代

浜松にある工場で1979年から2年と1ヵ月、生産管理部門に勤務した。当時の浜松はバイクと汎用と呼ばれている、単体エンジンとエンジン付きの製品、耕運機や芝刈り機を生産していた。僕が配属された汎用工場ではいくつもの短いラインが流れており、発電機のラインはフレームにエンジンやジェネレーター等の半完成品を組むだけだったので本当に短いラインだった。

聞けば大昔はローラースルーという子供向けの玩具を作っていたラインなのだが、社会的状況の変化で生産中止になったと聞く。ローラースルーとは今のキックボードに足踏みペダルを付けたようなもので、プレスリリースによれば『前2輪,後1輪の3輪車で,テコと滑車を応用して駆動し,体重の移動によりスキーのように左右に曲ることのできるこれまでの幼児,児童向けにはなかったユニークな乗り物』だそうだ。

後発のGoGo7とは1975年に子供からもう少し上の小学校高学年を狙って上市した製品だそうだが、価格は7700円。当時の大卒初任給が91,000円強だったので、今で言えば2万円弱といったとこか。なかなかの値段だ。社会状況とは勿論交通事故のせいだ。今ほどに安全が徹底されていない時代でもあり、道路を使って遊ぶなということだったのだろう。

どれだけ当時の運転がひどかったかと言えば、夜勤帰りに被害事故にあった先輩が『この深夜に車で走ってるのは酔っ払いばっかりだに。なんでそんな奴に近付いたら!』と上司からお叱りを受けた話がまことしやかに伝わっていたほどだ。事実、夜勤帰りにスナックの駐車場から出てきた車が蛇行運転で走り去る姿をあちこちで目にした。

配属された時に入寮したが、1ヶ月3千円チョイという今では信じられない料金。おまけに人数に余裕が出来た為、高齢者?(入寮資格は26歳まで)から一人部屋になり、出る気が失せた(笑)。その内、発売してしばらくの初代プレリュードが訳ありで安く売りだされたが、計算するとボーナスを頭金にすれば貯蓄0の自分でも買えると気付く。今しかないと早速購入した。

SNと呼ばれた初代プレリュードは1800ccで90馬力と言うリッターカー並みの馬力しかなかったが、900Kgという軽い車体と軽快なハンドリングでとても楽しい車だった。このグリーンメタの愛車だが、買って10ヶ月ほどで右折待ちしている時に後からノーブレーキで箱スカにオカマを掘られ、敢え無い最期を遂げた。

全損の車はともかく、この太い首がムチ打ちになるほどの衝撃だった。しばらく医者通いを強いられたが、後日通院一回につき1万の見舞金が出ることを知りほくそえむ。我がギターコレクションの中で最初のブランド品であるGibson Bass EB-3はこの時の見舞金で買ったものだ。体張った金だもん、無駄遣いは出来ない。なんか形で残さないとねぇ。
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