それは『すべての会社や組織で、人間は肩書きを手に入れるが、その人にとっての最高の肩書きを得た後、無能になる。会社や組織を運営しているのは、そこに至らない発展途上の人達である』というのだ。
つまり、平社員で無能な人は平で終わるが、有能な平は係長になる。ここでかなりの係長が無能化し、そのまま終わるが、一部有能な係長は課長となる。そして、ほとんどの課長はそのポジションで無能になり、上にはいけない。また何とか昇進し、部長になった人もいるが、役員になる前に無能化し、大半は部長のまま会社生活を終える。社長といえども、この法則から逃れることはかなわず、最後には無能になるそうだ。
これを紹介してくれた人は当時の上司の一人だった。そうならん様にせっせと勉強しろということだった。確かに思い当たる所の多い法則で気にはなったが、臍の曲がった性格は当時から健在だった。上司が誉めたくらいで参考書なんか買うかとそのままに捨て置く。
その後、ガラにもなく人事施策を考える仕事が廻ってきて、この手の話を『Bullshit』と単純に切って捨てる訳には行かなくなった。しゃーない、教科書を買いましたがな。そこには途中で挫折(無能になった)した例が満載だったが、一部は身近な例としてその通りだと受け入れられた。なんせアホな係長、課長、部長の例には困らん会社にワシャいるのだ。役員にもいたぞ(笑)。
しかし、ちょっと待てよ。社長以外は総て途中で挫折した社員なのか?それは違うだろ。第一、ピーター先生は社長ですら成った途端に無能になった例を挙げておられる。そらどういう事だ?疑問を持ちながらもなんとか完読した。色々サチッた(あるポジションで成長が止まった)人の例を挙げ、危なそうな人が成果を上げた場合には給与で報い、肩書は与えるなというような具体的対処法には頷くことが多かった。
最後に、実例を挙げて説明された内容を、ぼーずなりの結論としてまとめてみた。それは『法則の弊害から逃れ、社内でずっと創造的でありたけば、出世競争から離れよ』だった。出世しなかった言い訳と取られるかな(笑)。
しかし、件の上司はなんで最後まで説明してくれなかったのだろう。なかなか鋭い人だったので結論を読み落としたと言う事は考えられないし・・。ま、創造性を大事にして出世に無関心な人間は部下として使いにくいだろうなぁ。・・・それ以上は言わぬが花かもしれない。
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