ウナギおいしカバヤキ

小鮒釣りし、彼の川・・・以前、京都錦市場にある川魚の『のとよ』で天然、養殖両方の蒲焼求め、比較しながら食べた事がある。ぼーずと母は天然の方がはるかに美味いと思った。が、どちらが天然と教えずに食べさせた妹は養殖鰻に軍配を上げた。好みがあるんだと思うし、偉そうに言うぼーずとて、養殖ものを天然だと出されたら信じてしまうかもしれない。ましてや１種類だけ食べて、天然か養殖かを当てろと言われたら・・まー無理だろう。

とりわけ関東の鰻は美味いと思うが、天然ものを標榜する２店の評価は、ぼーず的には全く違った。南千住の尾花は毎回美味いと思ったが、野田岩は普通の、すなわち養殖ものの方が美味いと思う時があった。まぁ、天然であっても体調不良の鰻？？が居るのかもしれない。当たり外れは仕方ないのかもしれないが、これ以後、片道２時間近くかかる不便な尾花にしか行かなくなってしまったが、尾花も去年の夏以降、天然ものはまったく扱っていないそうだ。

これは店の人から聞いたので、一昨年まで天然鰻を扱っていたのは間違いはないと思うが、暖簾から天然の文字が消えたのはもっと前だった。天然ものだけではまかない切れなくなった時期があったのだろう。が、今まで尾花で不味いと思った事は一度も無かった。

自分の舌に自信が無ければ店を選ぶしかない。そう思っていた矢先にまた産地偽装だ。嫌になるなぁ。怪しげな業者はさっさと潰れてくれ。ところで、鰻を食うのは我等、大和民族だけではない。中華にもぶつ切りの旨煮があるし、ドイツでは燻製のスープがポピュラー、スペインに至ってはシラスウナギをオリーブ油煮にする罰当たりな料理がある。日本の高い時期だと１匹３～４００円だというのに、何ちゅう食い方をするんや。

こう並べるとやっぱり鰻は蒲焼かなぁ。友人のヴォルフガングは『高すぎる』と言って普段日本料理は敬遠していたが、昼の定食が鰻丼の時は絶対に誘ってくれと言っていた。日本に遊びに来た時は、レトルトパックの蒲焼をしこたま買い漁っていた。食に保守的なドイツ人がこうだもんね。蒲焼が美味いと思うのは身内贔屓だけじゃないのだ。