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エコのからくり

昨日の続きだが、調べるうちに、割り箸の作り方に大きく分けて2種類あるのが判った。端材を職人が削る高級割り箸(中には割る必要も無い利休箸のようなタイプも存在する)と薄板を打ち抜くタイプ、言わばカップラーメンに付けて貰うような安物である。

こう書けばお判りだと思う。間伐材や端材を使うエコな割り箸はコストがかさむのだ。大量生産に向く薄板から作る方法はわざわざ大きくなった木を切り倒さないと材料にならない。加えて材料と言われているエゾ松は北方の樹木だ。熱帯樹と違い発育は遅い。そんなもんをバンバン切り倒していけば、いずれは必ず枯渇する。

割り箸の材料が間伐材や端材であるという言い訳はきわめて弱い。どーしてもそう言いたい人は高い(杉など高級素材の)割り箸を買い、出来れば水洗いして何度も使えばいい。冗談ではない。しっとりと湿らした杉の割り箸は香り、使い心地共に最高だ。塗りの箸で麺類を食べる事を考えたら、高級割り箸を洗って何回も使うという選択は悪くないと思う。

実はぼーず、第三の箸も考えていた。林には切らないと荒れる林がある。まあ里山は切ったり植えたりを繰り返し、美しい状態にしていくのだが、そのことではない。それは竹林だ。京都の郊外等で良く荒れきった竹林を目にする時がある。枯れた竹が倒れていたりしてすぐに判る。筍で有名な辺りにも小規模な荒れ藪があったりもする。竹は切らないと荒れるのだ。

竹は成長が早く、食用シーズンを逃すと2~3週間後にはパンダしか食えなくなるし、長さも10m近く伸びている。昔はさすらいながら、譲り受けた竹に細工を施し、売って歩いたサンカという人達が存在したそうだし、建材等にも多く使われていたが、今や竹は忘れられた素材だ。箸の材料にはもってこいの存在だと思う。

ここにも問題があった。安く流通している竹箸は中国製だというのだ。当然原料も中国産の竹である。そのうち腹をへらしたパンダにドツかれるぞ。解決策は先に書いた通り。経済的に無理をしてでも国産と書かれた箸を使いまくることだと思う。ま、やる奴はそういないな。第一スーパーで見る限り、竹箸のほとんどは中国産だ。

気になるのはその内、中国産を国産高級箸として売り出す奴がきっと出てくるだろう。同胞を信じられないのかと言われそうだが・・・信じてたまるか。
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