気まぐれにしては、ちょっと真面目な選書になります
隠れテーマは「いじめ・意地悪な気持ち」でしょうか
テーマとしては、いろいろ多面的にできるかと
表紙の絵、何ですかね?
気まぐれは、「えのき」にしか見えなくって(笑
黒田さんの力強い絵で
のんちゃんは、何にでも「ありがとう」と言うようです
圧倒されながら、少々「?」と感じながらページをめくっていくと
アホ
ブス
ノロマ
の落書のような文字が見開きいっぱいにー
息を飲んでしまう感じ
でも、のんちゃんは、相変わらず「ありがとう」って言うんです
どうして?
実は、のんちゃん、すごい子なんです
最後のページでもいいこと言うんですよ
で、その次のページに
丁寧な文章があるので
なるほど・・・と、納得できる仕掛けになっています
大人に読みきかせしたら・・・どうなるのかな・・・とも
想像する気まぐれ
「ありがとうののんちゃん」
作:たかむら むつみ
絵:黒田 征太郎
石風社
2023年07月20日初版初版
1,320円
「いじめ」に端を発した子どもたちの葛藤と勇気を描き続けた著者夫婦の最後の共作となります。
と、絵本ナビさんには、書いてありました
梅田佳子氏は2020年に亡くなれましたものね
絵本にしては詰め込み過ぎな内容になっているように思います
場面が替わるタイミングが、ちょっと唐突な感じもあり
想像する力が必要になるような気がします
主人公がいっぱいな感じなんです
主役は、自分でも理由が分からずに自主休校するイクハルくん
そのイクハルくんの居場所になった農園がある浮島のシュリちゃんとシュリちゃんのおばあちゃん
シュリちゃんは、被災地から一時避難中なのかな・・・
気まぐれが一番気になったヤラガセくん
シュリちゃんに傷つく言葉を投げかけた子なんですが
そうなってしまう理由があるんです
辛いですが
現実でも、ありそうなことかもしれません
カバーにある文章を抜粋です
学校では学べないこと、学校では出逢えない人たち。
そのなかで、イクハルは未来(あした)を生きる力をとりもどしていく。
シュリちゃんのおばあちゃんはもちろん
個性ある周囲の方々との人のつながり、
イクハルくんの兄ちゃんも父母もいい人で
救われます
「あしたへのまわり道」
作:梅田 俊作・佳子
ポプラ社
2023年08月09日初版
1,980円
こちらは、上記2冊とは違って
「ライバル心」からくるものなのかな?
たまたま同じ名前だからという展開ですが
「憧れ」と「嫉妬」の両面性というか・・・
「心」って、複雑ですよね(笑
「バジとばじくん」
作・絵:松丘 コウ
フレーベル館
2022年09月16日初版
1,430円