PARTEI の文字に思わず立ち止まってしまった。
倉橋由美子の『パルタイ』を瞬時、想起した。
当時の表紙とは、まったく違うけれど。
パルタイ、今の日本では既に死語かも知れない。
ドイツ語では、なんら深読みすることなく「党」を意味する語彙だ。
その昔、終戦後、日本では日本共産党を意味した、と思う。
倉橋由美子は『パルタイ』で、確かデビューし、まだきっと学生だったと思う。
鮮烈なデビューだった。
私も読んで、やっぱり強烈な印象は残ったが、好きな作品ではなかった。
ことさら抽象的に、策を弄した感じが厭だった。
ただ、倉橋由美子の作品で、好きだと思った短編がひとつ、あった。
タイトルを忘れてしまったが、鬼百合と老婆の物語。
どんな内容だったのか、もう一度、読んでみたいな、そんなことを思いつつそぞろ歩いていたボンの路地でした。
高橋たかこは亡くなったけれど、倉橋由美子はお達者でいられるのだろうか。
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