『アルザスのおばあさん』も、昨日upした『どんなきもち?』(2015年出版)と同じ西村書店から出版。
でもこちらは、1986年の出版。30年も経っているせいか、オンラインではどこも品切れで中古しか手に入らないようだ。良い絵本なのに残念。
アルザスは、フランスだが、ドイツとの国境であるライン川とヴォージュ山脈の間にあって、かつてドイツだったこともある地域。
なので、絵本で描かれる家は、木組みのドイツ風。
ドイツ語を話す人も多い。
夏を過ごしに、パリからアルザスのオマ(ドイツ語でおばあちゃんの意)の家へやってきた孫たちと娘のお話。
男の子の孫ピーターは、オマに、ドイツ語の発音でペーターと呼ばれている。
その時、あ、そうか!と私は気付いた。
ハイジのペーターは、ピーターなのかって。
ピーターは、ドイツ語圏ではペーターで、オランダ語圏ではピーテルで、ロシア語圏ではピョートルになるんだって、まるで大発見したような気分だったことを思い出す。
お母さんが、マッチを使おうとしたらオマに勿体ないと叱られたり、ケーキは町のパン屋さんへ持って行って焼いてもらったとか、そのケーキの型は、なんとオマのひいおばあちゃんが使っていたもの!
オマは、元気で、大きなエプロンをかけて、毎日、毎日、家の中をクルクル動いて、せっせと料理や家事をする。
1950年代の、アルザスの小さな町での普通の暮らしです。
家の中に置かれた家具、カーテンや椅子、台所の道具たち、そして村の家並みに村祭りや、美しい絵と文で、丁寧に描かれている。
ターシャ・テューダーほどポピュラーではないけれど、ヨーロッパの田舎を描いた絵本もなかなか、良いものです。
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