『アルザスのおばあさん』(西村書店)は、作絵ともに、プーパ・モントフェ。訳は末松氷海子。
プーパ・モントフェは、フランスアルザス地方出身の絵本作家。
1983年パリで出版。
日本では1986年、翻訳出版された。
プーパ・モントフェが1976年にアルザスのオマ(おばあさん)が亡くなった時に、昔アルザスですごした夏休みの思い出を子ども達に残したいと思い、描いたのがこの絵本。
細部の描写に、その日々の生活が、とてもよく描かれている。
50年代のアルザス地方の暮らしが生き生きとした描かれ、当時の様子を知る資料にもなっている。
この絵本は、息子が幼い時に随分と読んだ。
何よりも私が大好きで、以前にもこのブログで書いたけれど、この村はどこだろうと、一生懸命調べて、実際にも何度も行ってみたりしたほど。
『まっくろけのまよなかのネコよ おはいり』(岩波書店)は、文 J.ワーグナー、絵 R.ブルックス、訳が大岡信。
ロンドンから1977年に出版、日本では翌年の1978年。
大岡信の訳というのが、目を引いたことを覚えている。
絵がとにかく暖かい。
夫に先立たれたおばあちゃんが、犬と暮らしている家の前に真夜中になると、真っ黒なネコがやって来る。
そのおばあちゃんと、犬と猫の、本当に心温まるとはこういうことだというような絵本なんだけれど、何気におばあちゃんの孤独感も、ひしひしと感じる絵本。
この2冊の絵本の表紙をみただけでも、フランスのアルザス地方の家庭と、ロンドンの家庭の違いが如実に感じられるけど、ページをめくると、調度品や壁紙や、壁に掛けてある額など、趣きそのものの違いにわくわく好奇心が湧いてしまう。
文化の違い、感じるね〜。
『アルザスのおばあちゃん』から。
『まっくろけのまよなかのネコよ おはいり』から。
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