そこで、犬の散歩をしているご夫婦に声をかけられる。
ご夫婦は、観光客が、国境検問所なんぞに来るはずがないと、これは迷子だと思ったらしい。
実際、観光客の姿を、ふたつの国境検問所で見かけることはなかった。
ご夫婦は、アルトシュタットまで、案内してあげるという。
猛暑のなか、コンスタンツまで来た目的を果たした私は達成感に伴う脱力感と、もはや熱中症かも?というなか、あーだこーだとそのご夫婦の親切に説明する気力なく、素直に従うことにした。
アルトシュタットの門。
ご夫婦に、「ありがとうございます」とお礼を言って、門をくぐり、振り返ってみると、そのご夫婦は、まだ私の行く先を案じてるようで、立って見ている。
私は、手を振って、アルトシュッタットの街並みへと歩みを進めた。
広場の木陰のベンチで水を飲み、休憩。
両腕にペットボトルの残りの水をかける。
アルトシュタットには、観光客で溢れかえっている。
私は、コンスタンツ駅に向かった。
駅のインフォで、Ulmまで行く列車の時刻を訊くと、まだ2時間以上あるので、駅のすぐ裏手に広がる海のようなボーデン湖畔へ行ってみることにした。
水辺は、ほんと、ほっとする。
手足を湖水に浸し、生きかえる思い!!
すっかり元気を取り戻すと、湖畔にヤン・フスの処刑を決めた会議場があることを思い出した。
ipadで、検索すると、目の前にあるレストランがその場所。
Ulm のホテルの朝ごはんから、なにも食べていない。
トイレにも行きたいし、ちょっとゆっくりと休みたい心境だったので、そのレストランに入る。
私の座ったテーブルの椅子に一羽の雀。
メニューを見るのも面倒くさいなと思っているところに、なんと、となりのテーブルへ運ぶお皿のシュパーゲルが目に入り、「あのシュパーゲル!とビール」と注文する。
これが、今年最後のシュパーゲル(ホワイトアスパラ)だと思い。
シュパーゲルにシュッニッツエルとじゃが芋のプレートにビール。
さすがに、シュニッツエルは、半分残してしまった。(^_^;)
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