映画『ショコラ』の原作小説である。
2002年の出版。
映画は2000年上映
ジョアン・ハリスが、この小説の舞台のモデルとしたところは、バイヨンヌの近くの町ジェール。
ジョアンは、英語を話せないブルトン人家系と、フランス語を話せないヨークシャーの家系の間に生まれ、ジョアン・ハリスは当初フランス語で育てられたという。
ブルトン人というのはフランス、ブルタージュに住むケルト系民族のこと。
子どもの時から、ペローや北欧神話の影響を強く受けたという。
フランスのジョアン・ハリスの作品にはテーマに通底するのは、アイデンティティの問題、母子の関係性、食に対する思い、日々の出来事の中にある不思議なフェンタジィ、コミュニティにいるアウトサイダー、信仰と迷信、日々の暮らしの中の小さな喜びなどである。
ハリスは、性差別に対抗すると常々述べており、作中で女性蔑視者に対して批判的な態度を明確にしている。
このような、ジョアン・ハリスの生い立ちや、作品へ向かう姿勢、世界観などを知ると、『ショコラ』という作品の、深さをより感じられる。
原作
1999年出版。
この『ショコラ』はジョアン・ハリスの作品中、最もヒットした。
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