どの人から読んでもいい。だから気分転換にとても良い。ただ、弊害もある。気分転換のつもりが、奥の部屋の本棚へ行って、書かれている作家や評論家の、昔に読んだ本を、見つけてしまう。ああ、見つけたか、である。これがまた、始末に悪い。それを手に取ったら、もうお仕舞い。仕事をせずに、読み耽ってしまう。幸田文も、吉田健一も、須賀敦子も、小林秀雄も、福田恒存も。そういう具合で、8月になってしまったのです。