お昼時になったので、昼食がてらバラクラへ。
「バラクラ」は「薔薇色の暮らし」の意味だそうだ。
入り口で入園料+ランチのチケットを購入。
歩き始めるとすぐ目に入る鉢植えの芙蓉が美しい。
実際はもう少し紫が強いように思った。
売店を抜けてカフェへ。
店内には誰もいない。若い女性の店員が一人仕事をしているだけだ。
こちらを振り向きもしないので「カフェはここでいいのですか?」と少し大きめの声で聞いた。
「あっちのドアの先に行ってください」とのこと。
ドアを抜けるとキッチンのような場所がある。
その先にテラスがあったので座って待つことにした。
連れが「ここはセルフサービスらしい」と指差す方向を見ると、棚の上に食べた後と思われるトレイがいくつも並んでいた。
「トレイはこちらに」と書いてある。
キッチンに戻って料理を作っている人に聞いてみた。
「ランチはここでいいんですか?
ランチのチケット買ったんですけど」
「はい、何にしますか。飲み物はどうしましょうか?」
「サンドイッチとアイスコーヒー2つ」
「アイスコーヒーは別料金になります」
コーヒー2つ分の料金を払って待ったが、一向にコーヒーは出てこない。
「ここ初めてなんですが、どうすればいいんですか?」
「あ、ここはフリードリンクになってます。自分でお好きなのを入れてください」
後ろを振り向けば飲み物のサーバーがいくつか並んでいる。
プラスチックのコップをとって自分で入れろ、ということらしい。
だったら最初からフリードリンク制と言えばいいのに。アイスコーヒーと告げる必要はなかった。
先ほどの若い店員がサーバーの近くを通ったが我々には全く目に入らないようだ。
コーヒーを入れているとサンドイッチが乗ったトレイを渡された。
それを持ってテラスへ。
思うに、客は初めて来るのだから勝手がわからない、ということが店員の頭から抜けているのだと思う。
これは私の仕事にも言えることで、こちらが当然と思っていることも相手にはそうでないことも多いわけで、気をつけなければいけない。
他山の石としよう。
ちなみにサンドイッチは冷蔵庫から出したばかりのようで、冷たかった。
食事を終えてトレイを返し、庭に出た。
ノウゼンカズラの花は東京では1ヶ月以上前に終わっている。
気候がかなり違うことが感じられる。
こんなに立派な水引草は見たことがない。
名前がわからない花だけど、雨に当たった姿が良い。
花の種類は多く、とても一回では見ることはできない。
確かにサッと回るだけなら30分もかからないが、それではもったいないと思う。
庭園の奥まで来ると歩いている人も見かけない。
ガーデンの中央には広い芝生が青々とした色を見せていた。
芝生内は芝の養生のため立ち入り禁止地区になっている。
ネットの口コミは殆ど見ないのだが、見学した後の印象がイマイチだったので検索してみた。
高評価と低評価が入り混じっている。
何を評価するかは人によって違う。
庭を一回りしたので吐竜の滝に寄ってホテルへ戻ることにした。
自然の美から人工の美へ、そしてまた自然の美へとこの日は目まぐるしい。