厚生年金基金事務長奮闘記-4

２．事業展開状況

事業の展開にとって全体を視野に納めるということは必須の作業でしょう。その上に、将来展望も可能になりますし、戦略も現実味をもったものになるのでしょう。そこで、小さな基金の３０年に及ぶ事業の展開を事例として一表にしてみました。

　この一表を見ていきますと、基金の現場で、多様な試行錯誤が営々と継続されて事業が立ち上がっていく様子が読み取れると思います。

　読者も、厚生年金基金というものの全体像を幾分かはイメ－ジできるのではないでしょうか。ドメスティックなもの、単なるヒント・ひらめきであるかもしれませんが、給付改善の営為、資産運用の立ち上げ、算盤からパソコンへの事務所内の機械化の進展、利差益による福祉施設事業の確保、遅々たる規制緩和とハ－ドルに立ち向かう大勢の人々の黙々とした行いを読み取れないでしょうか。