平成26年(2015)現在、ほとんど死に絶えた「厚生年金基金」は制度創設昭和41年(1966)からほぼ50年・半世紀が経過しようとしています。
ひとつの制度も半世紀もすればさまざまな命運をたどるのは世の常ではありましょう。それにしても、設立基金数1,874基金、資産規模60兆円弱(GDPの1割)、加入員12,000,000人(総人口の1割)を数えた盛況が死に絶えんとしています。制度を国の厚生年金に戻したほかは、その残骸の給付を清算払いか、連合会が支払いつつ時の経過に身を晒している状態です。
制度立ち上げの頃には何もなかったフレームワークも官民こぞっての試行錯誤によって日本の土壌(厚生労働省・企業年金連合会・大企業基金・中小基金等)に拡大浸透したのも事実です。退職金の年金化の風潮、資産運用意義の浸透とそのノウハウの獲得充実、年金生活の一般化等、昭和と平成時代を比較してみれば国民生活は大いに意識変革されたのも事実です。
筆者も厚生年金基金事務所の25年に及ぶ実務経験(事務所の人的物的体制構築・規約規定の整備・基金業務の機械化・加入員の年金計算年金振込み・基金財政の検証・基金の予算決算・ライフプランセミナー開催・OB会運営・年金給付改善・資産運用体制構築・海外年金調査研究等)をさせていただき、それがそのままライフワークとなりました。
まさに今や死に絶えんとしている「厚生年金基金」について、その50年間に培われたインフラ・ノウハウは闇に消え行くままなのでしょうか。大企業基金等には膨大なエッセンスが形を得ないまま放置されているのでしょう。唯一企業年金連合会発行の「企業年金に関する基礎資料」が残されていますが、これとは別に、25年間かかわった民間人の基礎資料として何かを残したいという思いでWeb版(電子書籍という方法が可能になった時代です)「厚生年金基金アーカイブ」を作成しました。
これは、学者先生が書けないインサイダーによるドメスティックなノン・フィクションのドキュメントです。民間が培ったインフラ・ノウハウの一部とはいえ闇に消え行くままにはさせたくないという意向で公開いたします。もし、みなさんがお楽しみいただけて、少しでもお役に立てれば筆者望外の喜びです。
年金カウンセラ- 高野 義博
「厚生年金基金アーカイブ」一覧
1.年金シリーズ
1 検定:年金入門
2 年金記録問題解決! 年金履歴書
3 知らないじゃ、すまないでしょ! 事例で学ぶ年金
4 Q&A年金の行方
5 ちょっと待った! これから年金の50代の方 年金生活への第一歩
2.基金シリーズ
1 厚生年金基金事務長奮闘記
2 人様のお金―厚生年金基金は何になるのか
3 日本版401k誕生秘話! 誰も知らない厚生年金基金
3.運用シリーズ
1 401kの秘法 勝手格付け
2 再々の肩叩きをスルーして 厚生年金基金の資産運用に 25年のめりこみました!
3 1990 ヨ―ロッパ 資産運用
4 転ばぬ先のシミュレーション 確定拠出年金をはじめる方への先人の ドハハな教え!
4.確定拠出年金シリーズ
1 401(k)の百聞は一見に如かず
2 確定拠出年金はじめのはじまり
3 Q&A確定拠出年金入門 プロ野球選手よ! 年金はもらうもの?
youtube「年金お悩みなら…」
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