それ以後、Aさんは、兜率天での出来事を時折断片的に思い出すようになった
次に思い出したのは、やはり5才のメッテッヤの姿で、木造のような建物の質素な広間で広目天と増長天に初めてひき会わされた場面だった
この時はお釈迦様と観音様(女性の姿)やおつきの人々数人が同席しておられたようで、広目天と増長天が正座していて、これから世話係になるのだと紹介され、小さなメッテッヤにあいさつをした
儀式の後、メッテッヤは広間の木製のようなつるつるした床が珍しく、(布靴を初めてはいていて) すべりやすいので、しばらくあちこちにすべりこんでは遊び、喜んでいた
その後、お寺の縁側のように開放された出口から、白い庭に降りた
すると、広目天と増長天もついて来た…というものだった
このようにして、兜率天での出来事を数十回思い出すと、大体の様子はわかった
メッテッヤは人なつこくて広目天とはすぐに仲良くなったが、子供嫌いの増長天は、なかなか打ち解けて来なかった
彼が椅子に座っている足元でメッテッヤが遊んでいても、困ったようによそを向いて、知らん顔をしている
メッテッヤは臆さず彼にいつも話しかけている内に、一年も経つと増長天は心を許し、クールでシャイなのであっさりとしたやり方ではあるが、メッテッヤをかわいがるようになった
これは、お釈迦様の采配だった
というのは、未来にメッテッヤは地上に行きサタン達を祓う使命があるので、どんなこわそうなものにも自分から近寄って語りかけ、くじけずに愛情を持って祓わねばならない
…だから、わざと初めは子供嫌いでとっつきにくく、山犬のようなサタン達と同じ黒い色の増長天が、おもり役の一人に任じられ、
彼がどんなに冷たくしてもメッテッヤががこりずに話しかけてくるような状況を、作ってあったのだ…
お陰で純心なメッテッヤは、誰にでも話せば通じるのだという自信を得ていた
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