僕は歌って踊れるトラベルエージェント(聞き飽きた)。
旅行業界におきましても、他業種と同じく激しい安さ競争が繰り広げられております。
厳しい情勢の中で戦う戦士達。一家の小黒柱である僕も、戦って勝ち進まなければ
いけないのであります。
なりふり構ってはいられないのだけど、どうしても(自分の中で)許せない「泣き落とし
営業」。
「今期は成績不振でして~、代金お安くしておきますから、家(弊社)を使って
ください」と、自分の無能さを宣伝して回るのが我慢できない。
しかし、今や天下のJ●Bだって、いたる所で泣いている。
「フォ~ホホホッ。業界トップの営業マンが、みっともない」な~んて笑っていたら、
11月の団体ツアーを2本取られてしまった。
こんな能天気な僕だって、結構凹むんですヨ。
11月は安泰だ~、なんて思っていたのに、気がつくと利益殆ど無しですから。
ここ数日くさっててヤル気0。
「嫌な社会だ~」等と言って、落ち込んでいました。
今日も6ピタ退社を決め込み、帰宅準備をしていると、1本の電話が...
「韓国にいる父が亡くなったので、一刻も早く帰国したい。直に取れる航空座席を
確保して欲しい」と言う。日本在住の韓国人女性からの依頼。
明朝1番の便で発ってもらうことになったが、発券して航空券を渡す時間が無い。
コンピューターで予約のみ入れておき、空港窓口で精算してもらう段取りをする。
(旅行会社の利益は無しってこと)
「あ~、ボランティアで残業しちまった」ぶ~たれて帰ろうとすると、先程の韓国人
女性から再び電話。
「本当にありがとうございました。感謝の気持ちでいっぱいです」と涙のお礼。
利益なかったけど、少しは人の役に立てたかな?
そんなこと考えたら、気分が晴れた。
またガンバンベ~!
明日からは、いろんな所で泣き落とします。
だから、リストラだけは勘弁ネ!社長様~。
クソッタレジジィなんて言わないし、使いッパもさせないから。