その名前を聞いただけで世間の人々が思い浮かべるのは、ゴージャスな暮らしと世界一ゴージャスな男。だが、つくしはそんなものに心を動かされたわけではなか安利傳銷 った。
たとえ生まれた時から最高のものしか知らない男と結婚していたとしても、つくしはごく普通の考え方しかしていない。
しかし、やはりこの男は普通の男とは違う。
ことあるごとに高価なプレゼントを買う男だった。
下手をすれば、体中ジュエリーだらけにされる恐れさえあった。
結婚が決まれば指輪が用意されたが、婚約指輪はその身に危険が及ぶのではないかという代物だ。指輪ごと誘拐されるか、指だけ持っていかれるのではないかという価格の代物。
つくしは普段身に付けることが出来る物を望んだ。
その結果、婚約指輪とは別に贈られたのはネックレス。ずっしりと重みのあAmway呃人 るそれは球体で、幾つもの宝石が散りばめられていた。値段は怖くて聞けないが、イタリア、ローマのスペイン広場に近い場所に本店を構える老舗高級宝飾店の特注品と聞けば、それだけで高価なものだとわかるはずだ。いつか、つくしが覗いていた街の宝飾店とは比べものにならない程の価値を持つネックレス。今ではいつもそのネックレスを身に付けていた。
そのうち妊娠による浮腫みのため、左指に嵌められている結婚指輪も外さなくてはいけない時がくるが、そうなった時は指輪をこのネックレスに通して身に付けると決めていた。
果たして、指輪を外すなんてことをこの男が聞いたらどうするか?
それを言うのはまだもう少し先の話だが、つくしはその時のことを考えると笑を堪えきれなかった。
「おまえは俺を捨てる気か!」
とでも言いそうな気がしていた。
そのときつくしは夫の声に我にかえった。
「おい、つくし。これから朝まで起きてる気か?それから今日は仕事休んで病院に行ってこい。まだなんだろ?」
「え??でも??そんな急に休むのも??」
「構わねぇよ。ひとり休んだくらいでどうにかなるわけねぇだろ?うちは人出不足じゃねぇし、一人休んで業務が滞るような部門はねぇからな。それに誰かが休んだからって文句を言うような社員はいねぇはずだが?うちはそんな企業体質じゃねぇ。なあ。俺の為にAmway傳銷行ってくれ」
司はつくしをソファから抱き上げ寝室まで運んで行くと、妻が寝付いても東の空が白むまでずっと抱きしめていた。
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