ある展示会の情報を知って「ピン!」と来て見に行った。それがこの
赤坂の料亭「島崎」の建物をリノベーションした、ゲストハウス&カフェバー。
現在、ゲストハウスはやっていないそうだ。今回、展示のイベントで使われたのはゲストルームとして使っていた部分だから、普段は入れないはず。ならば、内部に入れたのはラッキーだった・・行ってよかった。
ゲストルームだった時の様子がわかる
KAISU フォトギャラリー↓
https://www.asahi.com/and/photo/20160913/400581647/402698791
料亭だった面影が残っているのかどうかは、以前を知らないのでよくわからない。
探してちょっとだけあった外観写真を見ると、元も、ちょっと面白そうな感じがした。
元の建物とずいぶん変わったいたとしても、それはそれで悪い事でもないし
実際見て、悪くないし、いや、よかった。
世界中からの旅行者が利用したらしいが、「集まる」雰囲気は、確かにあって、良い使われ方だったのだろうと思う。
この階段を見て、軽く興奮をしてしまった。
「これいい!」と胸の中で声を発してしまった。
今は土足で室内を歩いているが、料亭時代は、違ったかもしれない。KAISUがオープンしたのは2015年というので、少なくても7年はたくさんの人がクツを履いたままこの階段を通過した。
床材としてはかなり苛酷な環境。でも、使い込まれた表面の質感と色!階段の段板の一枚板は先端がいくらかすり減っている、そんな感じもまたいい。
こういうのをたくさん見てきてはいるが、この日・・
「古くなる事がこんなにワクワクするんだ!」
という気持ちに気づいた。
(↑1階から階段見上げる)
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階段を上り2階へ。。
↑階段を振り返る。こういう光がいい!
↑奥の展示室からみる廊下。
料亭時代は壁の中にあった柱が、表しになって「立っている」姿も、個人的には大好き!
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↓2階展示室
こういう世界は、いいな~
ワクワクするし、ドキドキするし、なんだか安心する。
古いこれらの梁や柱に、特別な価値はない。
でも、長年この建物を支えて来て、料亭時代そしてゲストハウス時代のにぎわいを共にしてきたもの。
そこに「時間」がある!
温かさだったり包容力だったり、、せこせこしたぼくら人間を優しいまなざしで見てくれているような感じがしてくる。
古い物達の存在を感じられるというのは、お金に変えられない価値があるのだ。
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家・・ 建築・・ はどんどん新しく作り変えられてしまう。
それを悪いとは言えないし、変化する事は、何においても必要な事。
ただ、ここに来て
「 古くなる事も楽しい事なんだよ 」
そんな言葉が自分の中に湧き起った。
窓やひさしなどを壊し埋めたのであろう跡が、外壁を見てわかる。
以前は、そうゆう「跡」を残したくない!と思っていたんだけど、今は、こういう「跡」に、元の家を想像が膨らみ、なんだか愛おしさのような気持ちが起る。