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その玄関が「ごちゃごちゃして嫌い」な理由

これは、昨年2階を中心にリノベーションした家の玄関です。

「また次回」となっていた、1階の玄関と奥に見える「和室」を今年、リフォームする事になりました。

 

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ハウスメーカーで建てた家を築3年でリフォーム

中板橋の家

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「ごちゃごちゃ」して嫌いな玄関

 

上の写真は、玄関入ってすぐにある、下駄箱と吊戸棚です。間が何か飾るスペースです。

お嬢さんに 「仏壇みたい!(だから飾らないで!)」と極評されています。

それを聞いてからもう、何をどう飾っても、 仏壇 に見えてしまいます(笑

 

奥様Kさんは・・・・

「とにかく、このごちゃごちゃした玄関がキライ」

と言われます。

 

Kさんは 「物少なくスッキリした暮らし」が好きで、本当にこの家は、物が少ないです。

ですから、この玄関も、物があふれて「 ごちゃごちゃしてる 」のではありません。

 

Kさんの感覚・・ なんとなくわかりますか?

 

 

玄関の右側に階段があります。

今、どこのお宅でも同じような階段回りの様子だと思いますが・・・・

一見、、整理されてスッキリした設計のように思いますが、ここにもKさんの感じる「ごちゃごちゃ」があります。

 

次に和室です。

ここもやはり 同じように「ごちゃごちゃ」してます。

この和室にも物は置かれてません。写真にお米が映っていますが、たまたまです^^.

何もなくてすっきりしてるはずなのに、「ごちゃごちゃ」

わかりますか?

 

 

「ごちゃごちゃ」とは


Kさんの言う 「ごちゃごちゃ」 をわかりやすく表現するなら

 

気持ちが落ち着かない

気持ちがす~っとしない

 

という感じです。

 

そう感じる理由は・・・・

 

ただ単に、既製品が張りついてるだけだから。

 

 

 ”品番”だらけの部屋


もう一度玄関の写真に戻ります。

この家は、あるハウスメーカーで作った家です。

家の全ての材料やパーツに 品番 がついています。

 

もしかするとそう遠くない将来、スマホのアプリを使いカメラで部屋を見ると、こんなふうに品番がわかるようになるのかもしれませんね。

 

今作られる、、これまでも作られてきた、、家の多くは

何かを決める事 = 品番を選ぶ事

です。

 

 

「では、この中から選んでください」


/////////////////

和室の入口どうしますか?

ドアでいいですか?

「和室だから引き戸がいいな~」

では、この中から選んでください。

ただ、和室の天井が低いので、背の高いタイプは使えませんので、こちらの低いタイプになります。

下駄箱はどれくらいの大きさがいいですか?

「小さくていいので、その上に物を飾りたいんです。」

ではこの中から選んでください。

下駄箱の上には吊戸棚があったほうがいいですよね?

「う~~~ん、どうかな。。あったほうがいいですか?」

何か収納できるから、あったほうがいいかもしれませんね。

「なるほど。そうしましょう。」

ではこの中から選んでください。

/////////////////

 

こんな会話が、Kさんとハウスメーカーの間であったかどうかわかりませんが、家のすべてにおいて

「 ではこの中から選んでください。 」

と言われるわけです。

 

建て主としては、もうそれだけでいっぱいいっぱいですよね。

 

 

目的を実現するための”統一する”意志

 

ただ、残念ながら、物を選んだだけで、たとえば

「この玄関をこんなふうにしたい」という意図(=目的)、そしてそれを実現するための「”統一する”意志

は感じません。

 

いや、Kさんの家の玄関の場合、「ちょっと物を飾りたかった」という気持ちは理解できます。

しかし、この写真には映ってませんが、右側の壁に「ニッチ」が作られていて、そこに物が飾られ”かわいらしい世界”が作られています。となれば、この下駄箱の上に飾る場所が必要だったのか?という問題になります。

大きな収納が必要かどうかは別にして、全部収納にして背の高い扉にしたほうが、よほどスッキリしていました。

 

 

既製品で家を考える事の大きな問題


それからもうひとつ・・既製品で家を考えて行く時の大きな問題があります。

既製品 とは 規格品 の事ですが・・・・

その【規格品】がうまく納まるように家を考えるようになるのです。

 

住む人の「意図」や「感情」よりも 「物」が優先されるという事です。

 

どうゆう事か?・・・Kさんの家の玄関で説明します。

下駄箱と吊戸棚の巾に合わせて両脇の壁を作ります。下駄箱が壁より出っ張ってはおかしいので、そうならなによう余裕のある奥行を作ります。かなり余裕のある奥行です。

 

「壁の面とギリギリに合わせると、出っ張り引っ込みが出ておかしいんだよ」

「少しぐら奥に引っ込んでるほうがいいんだよ」

 

なんて言うのは、”楽(らく)に作る”ための口実です。

物は確かに納まったかもしれないけど、そのために、下駄箱の両脇の壁の”線”が強調されて、「壁」という存在が加わってしまい、ますます”物々しく”なるのです。

 

『 目的を実現するために”統一する”意志 』など、まったく感じません。

 

 

「ごちゃごちゃ」感じる理由

 

建て主には 「統一する意志」が無いわけではないと思います。

 

こんなスタイルにしたい。

(北欧風とか インダストリアルとか 和モダンとか シャビーシックとか・・)

こんな色合いにした。

こんな柄で統一したい。

 

とか。

ただ、そのために家のパーツの既製品(=物)を選んでいくのですが・・・

既製品がうまく取付られる事が優先 され、その物の存在が強調されてしまいます。

その結果、建て主の「統一する意志」で選んだはずなのに、なんだか物々しくなり、「ごちゃごちゃ」と感じるようになるのです。

 

 **

 

あなたがもし、ご自分の家に 「なんだかすきっりしない」と感じているとしたら、もしかしたら、この話しに当てはまるかもしれません。

 

解決する方法のひとつとしては、家の中の”要素”を減らしていく事です。

たとえば、今回取りあげたKさんの玄関では、下駄箱と吊戸棚を無くし、全体を収納とし前面にシンプルな扉をつける事も、ひとつの案として提案しました。壁のようになり見た目がすっきりします。扉の巾を大きくすれば、さらに壁のようになり、ちょっとしたものなら飾る事ができます。

既製品を取り付ける事が優先されてるため、変に出っ張っていたりします。その部分を作り変えるのもいいかもしれません。もちろん既製品ではなく、オーダーで。

 

もっと具体的な事をアドバイスする事ができます。

家の間取り図と写真をお持ちになって、こちらにご参加ください。

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家づくりの相談会『お茶会@新宿』

7月13日(土) 10:00~11:30

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