表参道ヒルズ・プレオープンに行った。
出店するテナントからの招待状を持っている人だけが入れたのだが、ものすごい人の数だった。
オープンしたらバーゲン会場みたいな状態になるんだろうなぁ。。
まずは感想から。
おもしろいと思う。
螺旋のスロープにそってテナントが並び、「建物の中に街路を作る」事は十分に成功している。
地上3階地下3階の建物の中に「広場を作り」、全面トップライトからの自然光で、建物の中なのに屋外感を感じる事ができる。
建築のコンセプトである『広場』『街路』という点で見ると素晴らしい建築だと思う。
おおむね、きっと、世間からは高い評価を得るのだろう。。
(一度は行ってみることをお勧めします。トッズやディオールなど、単独の高級店の建物と違うから気楽に入れるという意味では、素直に「いい」と思います。)
ただ、安藤さんの建築でいつも思うのだけど、結局、コンクリート打ち放しの表現だけでは完結せず、ボードに塗装仕上げの部分が興醒めしてしまうのだ。いたしかたないことはわかる。断熱や法的に必要な設備の配管類を隠さなければならなかったりするからだ。
表参道ヒルズの場合、目立ってしまうのが、スロープの天井(=スロープの下の部分)で、確実に人々に見上げられるわけで、スロープであるが故に連続して視覚に入り意識される。
そのスロープは街路なわけだから、もっとデザインされるべきものだと思う。別のデザイナーをいれてみればよかったのに、と思ってしまった。もっとも地下部分の工事に予算のかなりの部分を使ったはずなので、そんな事する予算はなかっただろうと予想はつくが・・・
という事で、ようするにこの建物の中心は「外部」であるわけで、スロープの「街路」を歩けば当然各店舗に目が向く。小さな単位で店舗が並び、安藤建築より各店舗のインテリデザインが気になってくる。表参道ヒルズにはなばしく出店するわけだから、それなりにインテリアデザインにも力が入っていて、それを見る方が楽しい。
もう1つの話題である旧アパートを再現した同潤館。
華々しいヒルズと比べひっそり。本当になんという事ない公団アパートという感じ。再現したといっても感慨も何もない。これから「ツタ」を外壁にからめていく、ということらしい。そうなれば、またひと味違うのかもしれないが・・