毎年この時期には浄土平の紅葉を楽しんでいますが、今年は、一切経山、魔女の瞳、鎌沼をぐるリップしてきました。
車中泊した猪苗代から夜明け前に浄土平へ向かいましたが、途中で薄ら明るくなってくると吾妻連峰は分厚い雲の中で、何度も帰ろうかなと思いながら運転してました。
横向温泉辺りからガスに突入し、磐梯吾妻スカイラインはなんにも見えませんでした。標高1600m近くになり、安達太良山方面は何にも見えませんでしたが、浄土平に近づくにつれて青空が広がり始めるではないですか!
吾妻連峰の南側で雲が遮断されて山の北側は快晴。
こんなことってあるんですね。
これは、魔女の瞳を見に行くしかない!
急いで準備して、朝5時40分にスタートしました。
浄土平から一切経山への登りで振り返ると、吾妻小富士から太陽が顔を出しました。
朝日って赤外線が強いといわれているので、紅葉が赤く染まってほんと綺麗でした。
ダケカンバの黄葉がホント綺麗でした。
久々の登山でしたが、ホント天気が良くて写真や動画を撮影しながら登りました。
相当アドレナリンが出ていたのか、まったく苦にならずに一切経山まで登ってしまいました。
一切経山への登りから見る、鎌沼
一切経山から見下ろす吾妻小富士
そして、一切経山の山頂を越えて
20年ぶりの再会です。
魔女の瞳
久々に、本当に山やってよかったと思いました。
エメラルドグリーンの湖面が本当にきれいです。
ここから、西吾妻連峰までの稜線を望むことができます。
20年前の秋には、浄土平からこの魔女の瞳を越えて、家形山、兵子、烏帽子、東大巓、明月荘まで行きました。
日帰りだったので、東大巓でお昼過ぎてしまい、これは戻らないとやばいということで、谷地平に降りたのですが道が分からなくて、沢をたくさん越えて赤テープを頼りになんとか谷地平に着いたのですが3時半を過ぎてしまいました。
谷地平の避難小屋には宿泊する登山者が何人かいました。
私と先輩は、何としても浄土平まで帰らなくてはなりません。湿原はとても綺麗でしたがそれどころではありません。
鎌沼までの登り返しがとても大変で、東に見える稜線の向こう側にある鎌沼、そして浄土平まで行かねばならなくて、先輩と二人で不安になりながら登り返したのです。
登る途中、人の声を聴いたような幻覚を…と思っていると数分後に登山者とすれ違ったりして、人間て極限になるとホントいろいろと想像してしまいます。
「今の登山者、人でしたよね? 足ありましたよね?」
なんて会話をしながら針葉樹林帯の薄暗くなった登山道を必死に登り、鎌沼にやっとたどり着いた時には、ほとんど真っ暗状態になってしまいへとへとでした。
でも、ここまで来れば浄土平まではヘッドライトで何とかなると思い、とてもホッとしたのを思い出します。
そんなことを思い出した20年ぶりの「魔女の瞳」です。
さて、登ってきた登山道を戻り、今度は鎌沼へいきます。
こっちもホント綺麗でした。
この鎌沼も思い出の場所です。
こちらは19年前秋の紅葉の時期に、かみさんと小学生の息子と幼稚園の娘を連れて、浄土平から鎌沼を往復しました。鎌沼のベンチでお湯を沸かしてカップラーメンを食べさせたんですけど、息子も娘も美味しそうに食べていたのを思い出しながら今回も歩きました。 その息子も28、娘も25となりました。
あっという間の20年。
過ぎた去った時の流れは早く感じるものなんですね…。
さて、ここから浄土平に戻ります。
浄土平への下りから見る景色も最高です。
吾妻小富士、そしてダケカンバの黄葉が素晴らしい。
10時前には浄土平に戻りました。
最後に、
浄土平の駐車場から出るところに料金所があるんですけど、朝早かったから料金所には誰もいません。
当然ですけど駐車料金を払ってないわけですけど、車を停めてかなり年配のおばちゃんに
「朝早かったから料金払ってないんだよね。」って言ったら、
おばちゃんがニコニコして(私もおじちゃんですけどね…)
「あんたいい人だねぇ~。でも、もらっとくよ!」
てことで、500円払いました。
でも、あんな素晴らしい景色を見られて、500円払ってもとっても得した気分です。
料金所のニコニコしたおばちゃんのあの笑顔は、ホント浄土平の紅葉に負けないくらいの良い笑顔でした(おしまい)。
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