hum

日常で思いついたことを書き綴る。

上昇する記憶

2014-09-30 15:33:55 | Weblog
人の記憶はひどく虚ろなものなのか。というよりも、僕の記憶はひどく虚ろなんだな。思い返すと東京のどこかの駅で(たぶん蒲田なのかな、あそこは)、暖かそうな白いアウターを着ている君が僕をみて微笑んだ光景とか。川崎駅を出て、毎回足を止めて動けなくなる僕がみた光景とか。暗い夜道、友達の住まう部屋へ続く坂とか。夜な夜な光るPCの液晶とか。小学生の頃、通学路で思いきり蹴った枯葉のかたまりとか。そんなことしか覚えてない。それを考えるとひどく虚ろだと感じる。

君の名前を忘れないように、虚無感が訪れる度に君の名前を反芻している。
できるだけ距離を置いた君が、気がつけば側にいて、そんな君からの連絡がないと比例するように失せる食欲。いつも馬鹿みたいだなと思う。

側にいても、君は僕のナニモノでもないし、誓約もない。
誓約が欲しいのかと問われれば特に必要じゃないと思うのに、この感情はなんだ。じゃあこちらからアクションを起こそうか、と思っても芽生えた恐怖心には打ち勝てない。ならいっそ、このまま関係が消失してくれたらな、と思う。毎度のご都合主義。事勿れ。

糊口に関わり続ける関係を君がつくって、僕がそれをしのいでいくのなら。
それで僕の社会性が保たれるのであれば、いいのかもしれない。

僕はなにも望んでいないのだから、なにも与えられないんだよ。と、言い聞かせてる。あの子はナニモノでもないのだから、なにも望んではいけないんだよ。と言い聞かせてる。

時間だけが消費されて、虚ろになる記憶だけが散歩してる。
時間の無駄だとおもいながら、目的地がないからと諦めてる。
終わらせようとしないくせに、終わりを望んでる。

ぜんぶ、いやだ。