昔とても好きだったバンドのことを書こうと思った。理由は寒くて雪が降ったから。
なんとなくだけれど冬だったり雪だったり、そして夜だったり雨だったり。そんな印象を一方的に持っているバンド。
ネガとポジ辺りまでかな。
ある程度追いかけていた。
ウツセミまでがギリギリわかる範囲。
今もたまに聴く。
表題の冬の海やロケットが好き。
最近の曲はわからないけれど、当時聴いていたときは曲の中に大人になりきれないような、(恋愛としての)ピーターパンシンドロームのようなイメージを抱いていた。
バンドの方向性としてはトロイメライとシャンデリア付近で変化があったのかなぁと感じている。
シューゲ寄りが顕著になったというか。
あとは作詞の方向性が変わったような。
内面生を表す単語選びだったり、表現方法の中に存在していた幻想的なところが薄くなっていたというか。
ただしバンドって生きものみたいなもので歳を取っていけば変わるのは当たり前だと思う。
でも少なからず散文的な表現だったり、二面的な表現だったり…そこが摩耗されてしまった感じもする。少なくとも研磨されているようなイメージは持てなくなった。
しかしそれが世に言う「落ち着いた」ということなのかな。もちろんこのバンドの持つ繊細さのようなイメージは崩れていないけれど。
でも自分が歳を重ねたこともあるから、昔のように感じられなくなったのが強いんだろう。
その中でも作詞で感じられる刹那的な恋模様だったり、好きだけれど結局は離れなければいけない青い春のような表現だったり、一時的な逢瀬のような表現だったり(悪くいえば未練がましい)
そんな表現に身を浸してゴミみたいな生活を送ることが大切だったんだと思う。
よくも悪くも社会を歩きすぎて要らないものを沢山背負い込んで、刹那的な生き方なんてできなくなった。
僕は生きていくために必要なものを追い続けた結果、当時感じていた大切なものは忘れてしまった。というよりそれを抱えていたら世間的には社会不適合者のまま。だから忘れたのか。忘れたふりしてるのか。
ベストな選択はその大切と思っていたものを大切にしていた頃に消えることだったのかも。
こんな嫌な気持ちが積み重なったとき、昔なら何も考えずに近くの海から見える水平線を眺めて煙草吸ってたなぁ。
今はもうどうすればいいのかも解らないまま。