札束ひとつ 2020-01-07 12:29:51 | 詩 母が死んで札束になった母は病気になってから語らぬ人形だったがそれでも最後に言葉は吐いただが札束は言葉すら吐かない手の中で握りしめる札束の軽さその冷たさそんな札束よりも母が恋しいか?今更どちらもいらないなこんな札束なんか有っても無くてもいいあばよと一言通帳にほおりこんだそんな金使う気になれないいつか私が果てた時葬式代ぐらいにはなるだろうそれだけの価値しかない札束だ « 忘却の丘 | トップ | ねぐら »