伊方原発の廃炉のために

2006年から「伊方原発のプルサーマル問題」として続けてきましたが、伊方原発の廃炉のために、に15年に改名しました。

菅首相の「脱原発依存」の国会での説明

2011-07-20 00:57:28 | 国会劇場

 

 山本公一衆議院議員(自民党・愛媛4区(伊方原発のある伊方町を含む選挙区))による7月15日の衆議院本会議での質問と菅首相答弁をテープ起こししておきます。
山本議員は自民党の国土交通省関連の部会長をしているため、震災復興の議論が中心でした。

山本

「私は自由民主党無所属の会を代表して、ただいまの野田財務大臣の財政演説に対し
て質問いたします。
 東日本大震災から4ヶ月あまりが過ぎました。未だ避難生活を強いられている多く
の被災者の皆様、並びに東京電力福島第一原発事故によって厳しい環境に置かれてい
る皆様に対しまして、この場をお借りし改めてお見舞いを申し上げますとともに、亡
くなられた方々に衷心より哀悼の意を表するものであります。
 さて、これまでの政府の一連の災害対応を観ていますと、発災後4ヶ月が経つ現在、
本来なら被災者の生活は窮状から脱し被災地全体の復興に向けた新たな取り組み、気
運が生まれていてしかるべきであります。
にも関わらず、被災地では未だに10万人近くの方が避難生活を余儀なくされ、がれ
きの撤去は遅々として進んでいないのが実情であります。
 また、仮設住宅の建設も遅れており、ようやく建設された仮設住宅も市街地からほ
ど遠いなどの事情でそこに暮らす住民に対する更なる支援が必要とされております。
 加えて、生活の再建に不可欠な産業の再生や雇用の確保といった点も重要な課題と
して残されております。
 一方で原発事故の収束のメドも依然として立っておりません。今次の大震災につい
ては被災地域の復旧復興が思うように進捗しない一つの理由として、本来有るべき、
国と地方との信頼関係が失われてしまっているからではないかとも考えます。
被災自治体では、国を頼りにしようとしても、国がその信頼にたり得ない状況を自ら
作ってしまっている、このことはかえすがえすも不幸なことであります。
 国はこの際、被災自治体に対し財源のことは心配いらないので、復旧復興対策に邁
進して欲しい、ぐらいのメッセージくらいは送るべきではないでしょうか。
 また今次の大震災は現在の円高、デフレ等による不況に拍車を掛け、日本経済全体
へ大きく影を落としております。これを打開するための対策が喫緊の課題として横た
わっております。
…以下はかなり概略。
個別事項について
最初に被災地における復旧の手順について、…
次に2重ローン問題について。…
次に、国内経済への影響についてお伺いします。…
 ところで、第二次補正予算に盛り込まれている原子力損害賠償関連予算について
問う前に、政府のエネルギー政策に対する基本姿勢についてお伺いいたします。
 菅総理は一昨日の記者会見で、「脱原発依存」を表明されました。しかしながら
これについて早速、総理の女房役である枝野官房長官は、「首相は遠い将来の希望
を語った」と述べ、仙谷官房副長官も「単なる願望を会見で言うのはいかがなもの
か」、岡田幹事長も「民主党の方針ではない」と語ったと報道をされております。
 これは一体どういうことで有りましょうか。この際、改めて菅総理の意図すると
ころを国民に対して具体的かつ明確にご説明をいただきたい。
 次に、原子力損害賠償支援機構法の関係経費についてお聞きをいたします。
 第二次補正予算においては原子力損害賠償支援機構に対し資金を拠出するため、
2兆円の国債発行限度を設定するとともに、政府保証枠2兆円を設定するとしてお
ります。
 原子力事故賠償額の全体像が見えない今日、これらの賠償額を設定した合理的な
根拠はなんなのか、また、財務省はこれ以上の額を支出することになった場合、追
加支出をする考えがあるのか、野田財務大臣の見解をお聞かせをください。
 我々自民党は、東電だけでなく農協や商工会のご協力で、事務手続きを迅速化し、
現行損害概算額の1/2、上限ありという仮払い条件を大幅に改善すること、自主避難
など審査会の対象外となっている応急対策を実施しうる基金を設置し、幅広い救済
を実現すること、等が必要と考え、6月21日には自民党公明党みんなの党たちあ
がれ日本新党改革の5会派共同で、参議院に原子力被害者早期救済法案を提出した
ところであります。
 たとえ、第2次補正予算に計上されている政府補償1200億円や原子力損害賠償
支援機構法案が成立して資金が確保されたとしても、現状のままでは、東電審査会ま
かせの状況は変わらず、原子力事故の被災者からの悲痛な声に応えることはできませ
ん。
それには原子力被害者早期救済法案を原子力損害賠償支援機構法案と共に早期に成立
させ、救済条件を抜本的に変えるべきと考えますが、菅総理のお考えを質問します。
 次に財政運営について…
菅首相の答弁。
「山本公一議員にお答えを。
 補正予算の規模について、直近の状況を踏まえ、当面の復旧対策に万全を期すため
本格的な復興対策に先行して指示。(このあたりはテープ起こし、雑です。)
緊急の対策であり、ぜひ早期成立を。
 次に補正予算とマニフェストの変更について、
復旧復興の何回かに分けて成立が適当。
 まずは災害復旧と仮設住宅経費。今般は、足下の状況も踏まえ、二重債務対策など
計上。
今後の復興予算は、復興の基本方針等をふまえたものに、その財源は引き続き幅広く
検討することが必要と考えております。
約6兆円の規模で、小出しとの批判は当たらないものと。
 二重債務問題について。
具体的支援策準備、二次予算においても、中小企業窓口の強化など、関連措置を盛り
込んだ。
 次に公共事業についてのご質問。現在復興基本指針策定を進めているところであり、
国土交通省においても大震災を踏まえた今後の社会資本整備について、議論が進めら
れているところ。
このような議論を踏まえ、長期的、計画的戦略的に進めてゆく所存であります。
 次に脱原発依存に関するご質問を頂きました。
 一昨日の記者会見において、原発事故の発生を踏まえて、エネルギー基本計画の見直
しや、再生可能エネルギーの導入や、抜本的なエネルギー政策に関する検討が進んでき
ております。そうした中で、私自身の考え方として、私としてはこれから原発に依存し
ない社会を目指すべき、と考えるに至った。つまり計画的段階的に原発依存度を下げ、
将来、計画的段階的に依存度を下げ、原発がなくてもきちんとやっていける社会を実現
していく、と私の考え方を申し上げたところであります。
 次に、野党提出の原子力被害早期救済法案に関する質問を頂きました。
今回の原子力事故により被害を受けた方々が迅速かつ適切に、補償、賠償を受けられる
ことが重要であります。野党提出の原子力被害早期救済法案については、現在東京電力
が進めている仮払いの動きを生かしつつ、被害者の救済を更に加速するにはどうするの
がもっとも効果的かという観点から、国会でよくご議論をいただきたいと考えておりま
す。
いずれにせよ、政府としては東京電力による迅速かつ適切な賠償に万全を期すためにも、
原子力損害賠償支援機構法案の早期成立が不可欠であると考えているところであります。
 次に翌24年度の予算について…
 次に復興財源について…
野田財務大臣
「…東電の賠償金仮払い、仮に今回の資金で不足するようなことがあれば、第三次補正
予算を検討することといたします。」
コメント:
 菅首相の答弁は信用するに足らないとも思いつつ、ここで脱原発を求める立場の人たちが菅首相を見放すことはただ野垂れ死にになるだけ、後の政策展開の芽も無い以上、菅首相を支持すべきことは当然かと思います。
ということで、

こんな気乗りのしない署名は初めてだわん。 RT @Banbi_tubuyaki: 菅首相が脱原発依存宣言を支持する、オンライン署名http://t.co/7tVrzTw 詳細はこちら ☞ http://t.co/LLWBDQT

posted at 23:39:40

 

リンクを貼っておきます。

最後に、菅首相のブログにも。

KAN-FULL Blog:

7/14《次の時代》(6):原発に依存しない社会へ

 


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2 コメント

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再生可能エネルギー法案は国民を貧しくする ( 盗人・李メドベージェフ)
2011-07-20 12:40:10
親韓で知られる菅直人は、孫正義らの富者がメガソーラーでさらに儲けるために再生可能エネルギー法案を成立させることに政治生命を掛けている。
同法案が不幸にも成立すると、電力会社はメガソーラーなどで発電した電力の買取を義務付けられる。
自社で発電している電力の原価に比べて高い料金で買い取らなければならない。
しかし、電気料金を上げることによって対処するから、電力会社は損をしない。
負担を強いられるのは一般の国民である。貧しい人は益々貧しくなる。
中小企業は赤字になるか又は倒産に追い込まれる。
大企業も電気料金の安い韓国企業と競争できなくなる。
孫正義は太陽光パネルを韓国企業から買うから、日本企業には恩恵がない。
孫正義が社長を務めるソフトバンクは、電力を食う多数のサーバーのあるデーターセンターを電気料金の安い韓国に既に移している。
自治体はメガソーラーに貴重な税金を1円たりとも使ってはならない。高い電気料金と税金という二重の負担を市民にかけてはならない。
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これまでは原発が国民を貧しくしてきました。 (伊方NoPlu田丸)
2011-07-20 18:13:20
 盗人・李メドベージェフさん、孫さんのような立志伝の中の人はお嫌いですか。僕は尊敬してます。

 一部の産経新聞では新政商とか揶揄されていますが、新しい法案が孫氏だけを利するというような条件付けがされることはまずありえません。日本の他の企業も発電事業者として参加しなければ損な仕組みが、今回の法案です。

 日本企業への恩恵は、まさに、今回の福島事故を機に顕在化した、ピークオイル危機に対応して自給できる早期大量開発エネルギーとして遺憾なく発揮される電力そのものです。

 あなたはこれまで、原発建設につぎ込まれる電源開発促進税のための電力料金加算に反対してきてはなかったでしょ?
 そういう仕組みがあることも、大声では言ってこなかったでしょ?

 だからあなたは電力会社にとってとても都合の良い人なのです。
もちろん、僕としては、この電源開発促進税そのものを廃止して、電力料金を安くして欲しいと望む物です。
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