伊方原発の廃炉のために

2006年から「伊方原発のプルサーマル問題」として続けてきましたが、伊方原発の廃炉のために、に15年に改名しました。

国会劇場に、ストレステストというハードル登場

2011-07-07 01:09:39 | 国会劇場

 今日はほんとに、おもろすぎる国会劇場がNHK中継で昼前にありました。いつも面白いんでしょうねえ。
塩崎恭久(自由民主党・無所属の会)

衆議院予算委員会 塩崎恭久議員(愛媛1区選出)の質疑より

「…3つめはですね、飛びつくけれどもすぐ飽きるというこの菅さんのいや民主党のご性格がでているのがいわゆる脱原発。
 最近は定期検査をしている原発を再開させるかどうかということ、大変大きな問題になっている。
確かにですね、全国的に54基もし1年間で止まった場合には火力発電でそれをおぎなうと3兆円掛かる。私の地元の伊方発電でも止めていますからこれ1日2億掛かるということですから、これ当然経済に悪影響、大きな問題であることは間違いない。
 しかし、一方で、国民はやっぱり安心安全ということを非常に心配をして、なかなか再開をするということは[微妙?]な問題になっているのはご案内のとおりであります。

 今後佐賀県の玄海、8日に県民集会があると聞いていますし、11日には県議会でやると聞いています。地元でも2つめが定期検査に入るということですので聞きたいのですが、6月18日にですね、これ安全宣言と世の中で言われている、海江田大臣の談話というものですが、この再起動に向けての大臣談話、総理、事前にお聞きになっておられましたか。」

菅「ご指摘になったのは…どの資料?」

塩崎「海江田大臣が6月18日に、談話声明を出していまして、原子力発電の再活動についてという、これ総理1枚ものですよ。これを事前に、つまりこれはもう安全だから、再起動してください、ということをおっしゃっているんですね大臣が。これを事前にご覧になってご了承されましたか?、と。私の資料じゃないですよ。」

菅「どの資料かわかりませんが、まずは本人に聞いていただけますか」笑い、拍手。
委員長「海江田大臣、総理に報告したかどうかだけ」


海江田「6月18日はたしか土曜日だったかと記憶しておりますが。これは私が記者会見をやりまして、そこでおっしゃったような内容の会見、これは特段その前に、その日に、事前にということではございません。」

塩崎「そうなるとですね、私も原発立地県の代議士でありますけれども、再開するかどうかということを、石川県福井県もそうだし、いろんなところにありますけどね、再開するかどうかという基本方針、とっても大事なものを、要はこれもう大丈夫だから、ぜひ我が国、まあ再起動をぜひお願いしたい、とこういう根本的な政府の方針を、総理が全く知らないで経産大臣一人で決めちたってことが今分かっちゃったんですよ。こんなことは考えられないことですね。
それで、次のパネルを出してください。
 これは海江田大臣が佐賀県に行ったときの発言ですよ、これをみると、政治が本当に危ないところはしっかりと政治が止める。その代わり危険性のないところは政治の判断で動かすと言ってるんですね。

安全を政治が判断するということですね、これは海江田大臣のこの発言、そもそも玄海を再開してくれって言いに行ってるんですよ。これ総理は了承してないんですか?
 そこは、談話はね、なんと観ていないという談話ですけれど、安全宣言という有名になって、みんなこれで、これを観ながら全国の立地県は考えているのに、これを総理が知らないということが分かった。

これは最後には原子力発電所の再起動をお願いしたい、政府として
当然出しているとみんな思っている。そうするとこの判断は、総理と海江田大臣のどちらの最終判断なのかな、と聞こうと思ったんだけれども、総理が全く関与していなかったということが分かっちゃったんですねこれ。」

海江田「私どもは、今回の原発事故ありまして以降、3月の31日に緊急安全対策と、それから2度目は6月7日でございますが、シビアアクシデントと言いまして、万が一あってはいけませんけれどもそれが有ったときの報告を各事業所にお願いをして、そしてその報告が上がってきたのでその報告に対する評価をやっているわけでございます。

そういう意味では私の責任で、私から保安院を通じて保安院で各事業者にそういうお願いをしましたそれに返ってきたコメントですから、それに、それぞれの時点で、玄海なら玄海でこれから行って来ます、それからいつも、総理日程を観て貰えばわかりますけれども、総理と私の間でしっかりと意見交換をしております。」

塩崎「そもそも安全宣言を知らないっていうわけですから、こんなもの、[原子力も?]くそもありませんよこんなものは、それで、その時に海江田大臣は、「総理にはうまくやってくれということで任されている」と古川知事に言っているんですよ。うまくやってくれとはどういう意味ですか、総理。」

菅「いまどういう状況にあるか、ということを申し上げますと、EU諸国では例えばストレステストという形で、原子力発電所の安全性の評価が行われているわけです。こうした取り組みを含めて、今回の事故がありましたのでこれからどのような形で安全確保の対策が必要なのか、あるいはどういう形で判断をするべきなのか、従来の法律で言えば、事故がある前の法律でいえばもちろん保安院の判断あるいは経産大臣のご判断でできることになっていますが、この事故があった後では、もっとしっかりとしたストレステストといったものも含めて、国民が納得のできるそういう検討の場が必要ではないか、ということで、現在海江田大臣と細野大臣の方に、どういう場で検討するべきかということそのものを検討していただいているところでございます。」

塩崎「海江田大臣は佐賀県に行って知事に会って、再開してください、ということをお願いしているわけですよもう。それで将来のストレステスト関係ないですよ。うまくやってくれといわれて俺は任されているから、総理の名代としても是非再開してくれということを言ったわけじゃないですか、それをうまくやってくれってどういう意味だと、つまり実は丸投げなんですか?と聞こうかなーと思ったけれども丸投げだということはもうよーく分かったんで、もうそれはいいですよ。
 それで、総理は今、古川佐賀の知事からですね、是非来てくれ、と言われてますよね、
私はそういうことであれば佐賀県に出向いて、総理自らが自らの言葉できちっと言った方がいいんじゃないかと思いますがどうですか?」

菅「知事の方からそういう要望があるということは聞いております。今申し上げましたよ
うにこのことは、現在日本にある原発、定期点検中のものも稼働中のものもありますが、
今後この安全性について、従来のルールだけで良いのかと言えば、私は従来のルールだけ
では不十分だと思います。ちょっと待ってください。
 そういう中でどういうルールでこれからの再稼働であったりあるいは稼働しているもの
の運転継続を認めるのか認めないのか、そういうことを両大臣の方でまずはどういう場で
やるべきかについて検討をお願いしております。つまりは、そういう基本的な考え方をしっかりしておかなければ、例えばお会いしてもですねそういうルールについての考え方を申し上げる事ができませんので、そういう意味で、今きちんと検討を、どういうルールで行うべきかの検討を指示をしているところであります。」

塩崎「いやいや今後の話をしているんじゃなくて、もうすでに再開してください、っておっしゃっているんでしょ、海江田大臣がね。それはうまくやって、とおっしゃっているんですから、まかせてそれでなきゃおかしい、これから先の話なんて聞いていないんで。
佐賀県に行くんですか行かないんですか?どっちですか。」

細野「私は原子力安全委員会も所管をしておりますので、私の方から答弁をさせていただ
きたい。菅総理とも様々話をいたしまして、現在私は担当大臣としまして、斑目原子力安
全委員長に次のように要請いたしております。玄海原子力発電所の再稼働については、最
初に塩崎議員がおっしゃったとおり様々な議論があります。そのため、原子力発電所の安
全性を確認するため、原子力安全委員会に統合的な安全評価を実施、すなわちストレステ
ストの実施について指導的な役割を果たして貰い、委員会としての見解をしっかり示して
頂きたい。こういう要請を、担当大臣として私から原子力安全委員会委員長である斑目委
員長の方にしているということをお答え申し上げる。」

予算委員長「塩崎さんに、要するに担当大臣が再開を求めて知事に会われ、総理にお越し
くださいと言われ、総理はいろんな仕組みができてからなら行くとおっしゃっている。
そうするとちょっとここがおかしいんじゃないかと。海江田君もう一度答えて。今も斑目
くんの名前がでましたが、それじゃあ決めてないのに要請に行ったのか、あなたの言いた
いことはまことそのとおりなのか。」

海江田「私はまず玄海の2号機3号機の安全性についてはしっかりと確認をしてございま
す、しかし先生のご意見にもございましたけれど、この私どもの安全宣言といったものが
これが保安院に対するいろんな世の中の評価もございます。ですから、わたしどもだけで
安全ですということをいうんではなしに、例えば玄海の町長は大変ありがたいことに私ど
もの言うことに理解を示して頂いたわけですがその周辺の他の市町村の方々などではまだ
理解を頂いていないということもございますので、そういう方々にもご理解が頂けるよう
に納得のいくような形での安心を得るための、先ほど細野大臣からもお話ありましたけれ
ども、私どもだけでない安全委員会からのご指摘も頂こうと考えたわけであります。そう
した過程の中で総理にもお出ましの必要があればお出ましをいただこうということでござ
います。」

塩崎「私はね、新しい枠組みができるかどうかの話を聞いてるんじゃないんですよ。今度
行きますか、と聞いているだけなんですから。こんな時間を取らないでくださいよ。
本来ね、なんで、総理とか海江田大臣が「私が責任取って決めるだなんで、政治が決める」とかと言ったって、国民は信用しないんだから、いくら緊急安全対策やったって、シビアアクシデントの対応やったって、それでも皆さんは心配しているわけです。なぜかって言ったら、福島の原発がまだ安定化してないんだから。ねっ、なんで起きたかわかってないんだから。分かってなくてやってるだけなんですよ。だからどうするかということが問題。
ですから、本当は安全基準を暫定的に今作って、今というのはもうとっくにやってないと
いけないんですよ。すぐに、54基全部見直すという議論、デューデリジェンスをやる。
そして新しい基準のストレステストも当然やるということでその基準にあったら、再開、
継続してもいい、あるいはやっぱりこれはちょっと止めて貰おうということに、当たり前
ですから。
 それを今までやってないで、これからストレステストの仕組みを作ります、なんて言っ
たら、大体遅いんですよあなたたちは、本当に遅い、世界がぶったまげるぐらい遅いんで
すからね。
 はっきりしていることは、玄海にはもう再開してくれ、と言っちゃっているわけです。
それが総理の意向を受けてないんじゃないかという感じはみんな受けた。これは佐賀県の
みんなは非常に心配になったはずです。そしてまた我々、伊方原発を抱えている我々だっ
てね、私どもの地元もみんな非常に心配していますよ菅政権の思いつき原発政策に不安を
持ってですね。
 例えばそれで、私どもの知事もね、事業者による十分な地震対策とともに国による新し
い安全基準が確立されることが運転再開の条件なんですね。だから今なんにもそういう条
件が整っていない中で玄海ではやってくれってね、こんな事やってんですね、ですから結
局これでは皆さんの不安は全然解消できないんですよ。やっぱりそういうちゃんとした暫
定的にまずやって、そして事故調査委員会、我々国会に作ろうと今努力していますが、こ
れもきちっとやって今度は本格的な安全基準を作っていくことが当然やらなければいけな
いと思うんですね。時間もだいぶん詰まらん答弁で使われちゃって残念なことですけれど
も。
今日斑目さんに来て貰ってるけどね。
今の安全基準というのは例えば全交流電源の長期間の喪失は考慮しなくていいって書いて
あるわけね。こういうものをそのままにして、応急的なことをやっているだけで、私は
いいわけがないと、じゃあ今回の安全宣言は斑目さん、事前に聞いて了解をしたんですか。」

斑目「原子力安全委員会としては、緊急安全対策そのものは、これはより安全な方に向か
うということで是としております。しかしながら総合的に観て、それでどれだけ安全正が
向上したのか、という評価が欠けているということで、そういう評価をやってください、
という風に、安全保安院にはずーっと申し伝えているところ、まだ答えがなかったという
現状でございます。」

塩崎「じゃあ18日の安全宣言は事前に観て了解をしたんですか、って質問ですよ。」

斑目「事前には観ておりません。」

塩崎「またまた国民は不安になったと思うんですね。つまり総理も事前に聞いていない
ほとんど知らない、そして安全委員長も相談にあずかっていないまま安全宣言つまり、
この再起動をしてください、おまけに、パネルを出してください。
これはまさに安全宣言と言われている、海江田さんのものに入っているものでありますけ
れども、これをみると、原子力は化石エネルギー再生エネルギー省エネルギーと並んで
我が国の未来のエネルギーを担う重要な4つの柱の一つだ、電力制約は我が国の成長に
とって最大の課題。ね、ここまではエネルギー政策、経済政策としてきわめて正しいこと
だけどその下に、従って我が国の今後の発展のためにも原子力発電所の再起動を是非お願
いしたい。
保安院を独立させるなんて話もあるけれども、これ一体、どの帽子を被って保安院は言っているのかと言ったら、経済のために再起動をしてくれ。これだけ言っているように聞こえますよ。こちら前段に他のものが入っていること分かってますよ。だけど結論がそのようになっているから、まさに利益相反を自ら起こしているということであって、だからこそ経産大臣をいま所管をエネルギーも経済も、安全も観ているというところにこういう矛盾が出てくる。
 再起動は非常に重要だということはさきほど言った通りです。だけど、安全をどうみな
さんが納得するか、ということは、今総理も知らない、安全委員長も知らないということ
が分かったので、皆さんもこれはよーく考えなければいけないと思いますよ。
時間がないので、次に賠償のスキームについて…。」

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ツイッター短信(原発)再起... | トップ | 訪問者数情報をどうぞ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

国会劇場」カテゴリの最新記事