伊方原発の廃炉のために

2006年から「伊方原発のプルサーマル問題」として続けてきましたが、伊方原発の廃炉のために、に15年に改名しました。

NDC2035についての提言

2025-01-21 03:56:46 | 続・温暖化いろいろ

1.地球温暖化対策計画(案)に対する意見

提出意見:

P.195-15行目

・世界の炭素予算(カーボンバジェット)と、国際的に衡平な手法、人口一人あたりの均等な分配方式に基づく国単位の炭素予算に基づいて削減目標を決めるべきである。なぜなら過去実績では気温上昇が累積排出量に比例しているからである。

現行の案である、2050年ネットゼロに至る直線状の削減では、この途上国の視点に基づけば1.5℃目標には整合しておらず、実に2目標コースであることになる。(緑の党GJによる2020年時点の声明の中の試算「 https://greens.gr.jp/seimei/29163/ 」を参照のこと。)

・途上国側へ対策の国際協調を求めるための必要条件として、日本側の削減目標はこのHPのグラフの中の、2030年にゼロとなる1.5℃目標コースに漸近線を描いて極力近づけるよう、下に凸で2050年ゼロに向かう削減曲線を描くべきである。

・よって2035年の削減量の目安は85%レベルとするべき。

それを達成するためにも、2030年に関する前回の目標値を今後見直し、更に削減の深掘りを目指すべき。

 

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元のグラフと、自分が考えるあるべき線のイメージを添付しておきます。

ーーーーー以前書いたもの。

パブコメにおける争点1.
上に凸?下に凸?それとも直線、って議論1*があるけど、そもそも日本の計画は何に基づいているのか、についてごまかしがあるのでは。
日本政府は1.5℃目標に適合している、と強弁しているし、合同部会での24日の末尾の議論では、オーバーシュートのほとんどない1.5℃目標を目指しているというコンセンサスができた2*ような議論の流れ(高村委員のまとめ3*)がありましたが、そもそもどんな基準の炭素予算を想定してこの直線型の削減が1.5℃目標と整合していると日本政府は考えているのかがまるで分かりません。
緑の党GJの2020年時点の炭素予算の試算4*では、日本の現行の直線的な削減方針では、2℃レベルの気温上昇を前提としたものだ、と評価していたかと思います。(緑色+黄色の面積分が174億トン)
なので少なくとも人口一人あたりの平等な排出枠を分配されるべき、と考える途上国の目線で見たら、日本政府の考える直線的に2050年にゼロに向かうルートでは2℃の昇温を許容するものであり1.5℃目標に整合性があるとは受けとられないでしょう。これは国際社会の協調の足を引っ張る目標とみられることは間違いありません。
 これを避けるためには、少しでも下に凸の深掘りをしなければなりません。可能な限り元の1.5℃目標とX軸の直線に漸近する曲線を描く事ができればより満足がいくものでしょう。
1)環境省・経済産業省: 2050年ネットゼロに向けた我が国の基本的な考え方・方向性, 中央環境審議会地球環境部会2050年ネットゼロ実現に向けた気候変動対策検討小委員会・産業構造審議会イノベーション・環境分科会地球環境小委員会中長期地球温暖化対策検討WG合同会合(6), 20241125
(ここの末尾のグラフの①②③のルート選択について。)
拙関連のツイートまとめはこちら。
炭素予算

 

 

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