IKUTO-bot

アッラアアア

宝島 11

2019-03-15 | 宝島 ワンダーランド
ジェットは歌うように大きな独り言を続けた。

ここは一体どこなんだろうね。なんで君はここにいるんだろうね。時々僕は思うんだ。
人はどうして生まれてくるんだろう。
そしてどうして死んで行くんだろう。

ある時生まれ、大きくなって、だんだん元気が無くなって、最後には何もなくなる。
どうしてそんなこと繰り返すんだろうね。

言葉の切れ目に相田が口を挟む。

あなた、一体誰よ?何か知ってるの?そうだ、なんで私がここに連れてこられたのか、あなた知らない?
相田が尋ねた。

ん?
ああごめんごめん。

どうも途方も無いことを考え始めると、他のことを忘れがちでね。今は君と話をしているんだったね。君は君がここにきた理由を知りたいんだっけ?
それともまさか君がここに連れてこられた理由を知りたいわけじゃないよね?
ジェットが訪ねた。

何言ってるの?言ってる意味がよくわからないわ。
私は私がここにいるわけを知りたいの!
相田は応えた。

ここにいるわけって、わは、ははは!はは!
こりゃおかしいや。
ジェットは腹を抱えて笑った。

ちょっと!何がおかしいのよ!
人が真剣に悩んでるのよ!笑ってないで答えて!

君が自分で選んでここへ来たんじゃないか!
ジェットが突然声を張り上げて、顔を真っ赤にしながら言った。

相田は突然の大声に身が震えた。

ったく、自分勝手な人だよ。
自分で選んできたくせに、困るとすぐ他人を頼る。まったくもって不愉快だ。僕はもう行くよ。こんな人と話すのは、時間の無駄さ。
君なんかミルファとドールに殺されちゃえよ。

そういうと、彼の姿は消えていった。

え、待って!もっと聞きたいことがあるのに。私が自分でここへ来たって一体何よ!

彼はどこへいったのか、姿が全く見えなくなって、相田1人がその場に取り残された。

相田は不明な状況に戸惑った。
コメント    この記事についてブログを書く
« 近い将来、人口減少は人工的... | トップ | よく食べる人がダイエットす... »

コメントを投稿

宝島 ワンダーランド」カテゴリの最新記事