自衛隊 3号機への放水開始
福島第一原子力発電所3号機を冷却するため、自衛隊の特殊な消防車が午後7時35分から放水作業を開始しました。福島第一原子力発電所の3号機と4号機はいずれも使用済み燃料を保管したプールが冷却できない状態になっていて、このままの状態が続くと放射性物質が大量に漏れ出すおそれがあることから政府の対策本部が自衛隊に対して冷却作業を行うよう要請していました。
このうち3号機について、自衛隊は、17日午前、上空からヘリコプターによって、海水を投下したのに続き、午後7時35分から特殊な消防車5台を使って地上からの放水作業を始めました。自衛隊の消防車は、2台目が午後7時45分、3台目が午後7時53分、4台目が午後8時に、それぞれ搭載した水を3号機へ向けて放水したということです。5台目の消防車も、現在、放水の準備を進めています。5台はあわせて30トンの水を積み、いずれの車両も隊員が車両の外に出ずに放水作業を行える特殊なタイプだということです。自衛隊は、15日に福島第一原子力発電所3号機に地上から水を注入する作業を行った際、爆発が起き、4人の隊員がけがをしたことから、放水している間は全員を車両の中にとどめて安全を確保したいとしています。福島第一原子力発電所3号機については、警視庁の機動隊の高圧放水車も放水作業を行いましたが、目標に届かず、放射線量も高く危険なため、作業を中断して安全な場所に退避しています。