５/２３ トライアル フジガス

第４セクションをクリーンで決め、第５セクションに来たところ。息をのむ瞬間は撮るの忘れてしっかり見てました　m（__）m


藤波貴史選手の息遣いが聞こえた。

第５セクション、１ラップめ。何度もコースの崖を登ったり降りたりしながら、自分のイメージを頭に刻み込む。
スタートラインに立ち、足を地上から離す。ピンと張り詰めた空気がそこにいるすべての人を覆いつくす。
この壁に恐怖心は沸き起こらないのだろうか。自分の思い描いた通りに行けるという自信はどこから出てくるのだろう。一瞬の躊躇も許されない。
アクセルワークと重心移動、０コンマ何秒かの内に瞬時に反応してマシンを持ち上げていく。

フジガスが足を地上から離して、スタートするまでの時間、息をのんで見守る。

一度、大きくアクセルを開けると、一気に壁を駆け登った。マインダーが待つ突起部に向けて・・・・観衆から一斉に拍手、そして大きな落胆のどよめき。登ったがコースアウトか・・・？。５ポイント減点。

フジガスはこの日、もうひとつ第７セクションで足つきをして２ポイント減点し、トータル７ポイントの減だった。１ラップ、２ラップあわせて３０セクション。たった２回のミスが、ほんとに一瞬のたったの２回のミスが・・・・

でも私からすれば３０回の内２８回はクリーン（ノーミス）のフジガスは凄すぎる。神技ではないか。

表彰式、３位に終わったフジガスは正直にいまの心境を「くやしい」と表現した。あれだけの神技を立て続けにやってのけても「くやしい」と言った。フジガスの時代は始まったばかりだ。きっと今年もチャンピオンを獲ると確信した。