犬の発作を主訴に来院

本日犬の発作を主訴に来院された飼い主さんがいました。

私も人の発作で経験があるのですが、突如として起こる発作を見てしまうと
気が動転して、びっくりして、冷静な判断ができなくなります。
特に親しい間柄だとパニックになるくらい動転してしまいます。

かわいがっている犬の発作を初めて見たときは気が動転してしまうのはよくわかります。

本日の子は昨夜の発作のことでしたので、
来院した時は普通の行動になっていました。

丁寧にお話を聞いて診察を進めていきます。
よくお話を聞くと発作でなく、痛みによる症状だったり、悲鳴だったりすることもあります。
何回か繰り返すようであれば、冷静になっているときには動画を撮っておくのもいいでしょう。
本日の子は発作でした。

また、中毒物質による神経症状の発作の場合もあるので慎重に問診を進めます。

血液検査や尿検査で頭の中でない代謝に関わることで脳細胞に異常を起こしていないかを調べたりします。
本日の子は発作に結びつく検査結果はありませんでした。

頭は頭蓋骨によってレントゲンが遮断されるため、頭の中の異常がわからないので、
より構造的な器質的な異常の有無はMRI検査やCT検査をしていくこともあります。

脳波検査等の特殊検査を進めるかどうかはその時々で判断します。

一般には３か月に２回以上発作を起こしているときには治療を考えていきます。
これもその子その子で判断がかわりますので、飼い主さんとしっかり話し合って進めていきます。
本日の子は頭蓋外の原因が考えにくいことを確認して経過観察となりました。

発作を主とする慢性脳疾患をてんかんといいますが、
てんかんにもいろいろな分類があり、それぞれで原因対処が違ってきます。
犬の特発性てんかんの罹患率は１～２％といわれています。
てんかんの治療目標は３か月に１回未満かゼロの発作にすることといわれています。
実際の目標は飼い主さんと相談して決めていきます。
本日の子も発作が起こった時の対処法などをお伝えしておわりました。


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