【将棋】山田定跡をひたすら称賛するブログ

居飛車急戦党が、日々の対局記録を綴ります。
活動場所はリアル(将棋道場)がメインです。
あと、本の感想が少々。

▲8七玉型左美濃の引き角への対策(△四間飛車)

2024-08-10 09:02:28 | 将棋

最近、将棋道場に新しいお客さんが何人かいらっしゃって、その半分の方々がリピーターになって下さいました。自分のような古参にとっても、対局相手が増えるのはありがたいことです。

ここの将棋道場は先生が振飛車党であるためか、古参のお客さんとは対抗系(私が居飛車)を指すのですが、最近来て下さっているお客さんとは相居飛車になることが多いです。私は相居飛車の場合、同じお客さんと同じ戦法ばかり指すのは避けたいという思いがあります。なので、たまに自分から飛車を振るのですが、苦手な振飛車を定跡党が手将棋でやったところで、そりゃあ勝てないですよね。

そういう訳で、一度放棄した四間飛車をこれから少しは勉強しようと思います。序盤がしっかりしているお客さんですので、勉強の効果が実戦で出やすいと期待します。

 

今回は、▲8七玉型左美濃の引き角に対する△四間飛車の受け方を考えます(序盤の駒組は文献[1]を参照)。振飛車が何気なく駒組をしていると攻めを食らってしまうことがあるので、注意が必要です。

まずは、居飛車が最速で引き角をする場合。△4三銀で攻めを受け止めにいきます(△4五歩で攻め合いたい気持ちを抑えて)。

以下、▲2四歩、△同歩、▲同角、△2二飛、▲2五歩として・・・

△8八玉と入るぐらいでも、▲3三角成、△同桂、▲2四歩、△2五歩で受かります。

上図をみると、振飛車は5筋の歩突きを保留しているために、▲3一角が生じないのが大きいですね。うーん、歩の突き方が居飛車の感覚とは違う・・・

 

もう一つ、居飛車が▲6六銀~▲5五銀と進出した場合を考えます。実戦では△4三銀と指してしまい、▲6六銀と急所に銀が来てしまいました。

なのでここでは△6三金として、前記に備えます。こうすれば、居飛車はそもそも引き角が出来ない。

というのも、▲7九角には、△5四歩、▲4六銀、△4五歩で銀香両取りがかかるから。

これぐらいで居飛車の第一波の攻めは抑えられるかな?いや、実戦では別の筋が出てくるかもしれませんね。

 

【参考文献】

[1] 藤井猛、「藤井システム」、MYCOM将棋文庫、pp. 8-16、2002年


これからは実名でブログへ投稿します

2024-08-10 00:21:11 | ネットリテラシー・著作権など

以前から考えていたことだが、最近のSNS関連のニュースを見たことをきっかけに、これからは実名でブログへ投稿しようと思う。

2024年8月6日の読売新聞オンラインによれば、匿名のブログ投稿を名誉棄損だとして損害賠償を求めた訴訟において、被告に約120万円の支払いを命じる判決が下されたとのことだった[1]。このニュース記事では、投稿内容の一部が切り抜かれて紹介されていたため、前後の文脈を把握しようとブログを閲覧したが、残念ながら問題のブログ記事は削除されていた。

政府広報は「誹謗中傷と批判意見は違う」[2]としており、「相手の人格を否定または攻撃する言い回しは、批判ではなく誹謗中傷です。」[2]とのことだった。しかしこれだけでは、両者の違いは明確だとはいえない。

例えば、イデオロギー批判は話し手の意図に依らずとも、受け手の捉え方次第で誹謗中傷にも成り得るのではないだろうか。仮に私が資本主義を批判するとして、財閥の独占による経済停滞や、労働市場の失敗による児童労働の横行を具体的な論拠として、痛烈な批判を展開したとしよう。すると、資本主義者の多くは、その批判を理不尽なものと感じるだろう。それらの論拠は確かに事実ではあるが、恣意的に選ばれたものであるからだ。それに、イデオロギーへの批判はそれを信じる人々の価値観への批判とほぼ同じであり、価値観はその人の人格形成に大いに影響を与えるから、結局のところ私の論は人格批判、つまり誹謗中傷に繋がり得ると彼らは捉えだろう。

上記のように深刻に捉えるのは世間では稀だとしても、何かしら不快に感じる人々は多いかもしれない。というのも、私が他人の論を批判する際に、その論の論理的矛盾を取り上げる事は少なくて、むしろその方法論や認識論(広い意味でのイデオロギー)へ視点を向けることが多いからだ。それらは各人の主観的世界観を構築するので、私の批判行為はその世界観を部分的に侵すことにもなる。

だから、私がせめて出来ることは、批判は誠意誠実さに基づくという意思表示をして、相手が感じがちな不快感を軽減するぐらいだろう。その一環として、私の人格が投影された文章を書けるようになるために、今後は実名でブログを投稿しようと思う。良く考えたら、学術論文には署名が必須なのに、ブログには匿名投稿が一般的なのは変だ。たとえ個人の日記のような内容であっても、それを個人的なノートに記すのでは無くて、わざわざブログ投稿を選択するのは、自分なりの思いを他人へ伝えたいからだ。

 

【参考文献など】

[1] 読売新聞オンライン、「パリパラリンピック代表、名誉棄損で120万円賠償命令…「悪あがきもほどほどに」などと匿名投稿」、https://www.yomiuri.co.jp/national/20240806-OYT1T50223/、閲覧日:2024年8月9日

[2] 政府広報オンライン、「あなたは大丈夫?SNSでの誹謗中傷 加害者にならないための心がけと被害に遭ったときの対処法とは?」、https://www.gov-online.go.jp/useful/article/202011/2.html、閲覧日:2024年8月9日