連続テレビ小説 ひまわり

2022-05-22 23:42:34 | 音楽
少し前に同業の後輩から、NHK連続テレビ小説『ひまわり』の再放送が有るとの情報をもらった。
このドラマは、1996年の4月から放送の、松嶋菜々子さん初主演作品。

26年前のドラマで、主題歌が山下達郎さん、劇中音楽は我が師である難波弘之さんが担当。
大変ありがたいことに、当時、難波さんが19歳の学生だった私も誘ってくださり、計4人のチームで沢山の曲を作編曲させていただいた。

山下達郎さんの沢山のオリジナル曲を引用して編曲したり、各々が新たに作編曲したりで、曲の尺は長短いろいろだったが、4人の合計で250〜300曲ほど作成した様な記憶が有る。

当時のNHKは、音声がモノラルのテレビが残っている時代だったので、レコーディングは全部モノラルでミックスされた。
なので、左右に音が広がる事を前提とた作編曲ができなかったのが、逆に凄く勉強になった。
番組が始まって程なくして制作されたサウンドトラックCDは、改めてレコーディングし、ステレオでミックスされた。


ドラマ放送は6ヶ月間だが、その数ヶ月前から撮影はもちろん、音楽も制作に入り、音楽の制作期間も8〜9ヶ月間くらいに渡ってやってた様な気がする。
途中、音楽作業が落ち着いた頃、合間に、音楽チームもエキストラで映像に出ませんか?、と言う話になり、2〜3回くらい、俳優さん達の後ろで酒を飲んでるシーンなどに出たと思う。
渋谷の街中の実際のお店で、夏木マリさんや奥田瑛二さんの少し奥でお酒を飲んでる役だったと思う。

そして、その撮影の休憩時間で一度外に出たらた、なんと!、当時、テレビ東京でやっていた『ASAYAN』の撮影で、TM NETWOEKの宇都宮隆さんと木根尚人さんが、クルーに撮影されながら歩きロケをやっていて、目の前を通り過ぎて行った。
中学・高校時代はTM NETWORKオタクだったので、興奮したのを覚えている。


録音している期間はスケジュール的に厳しい期間もあり、昼前にNHK内のレコーディング・スタジオに入って、出るのは午前4〜5時とか。
タクシーで帰宅して、その数時間後には集合して作業、を繰り返す。
意識朦朧としている日も多々有った。

当時は、現在の様な個人でハードディスク・レコーディングをする様な時代ではなく、各々が作編曲した譜面やMIDIデータを持ち寄って、大量のシンセサイザーやハードウェア音源で、48トラックのデジタルのテープに流し込む。
そして、その上に生の楽器をダビング録音。

当時、金額だけ見ても現在以上に高かったMac。
作業に入る一年くらい前には頑張って買ってたのだが、全然安定していなかったし、業務的なオーディオの録音もできなかった。
Macを買う前は、シンセサイザーの内部のシーケンサーや、ハードウェアのシーケンサーで打ち込みをしまくっていたので、Macを手に入れた時は神マシンだと思ったが、現在と比べたら、とんでもなく低スペック...。
この技術的な過渡期にいろいろ経験できて良かった。

自分にとっても初めてのお仕事だったので、全力で臨んだし、凄く勉強になった。
大変だった記憶も有るけど、メインキャストさんらと打ち上げしたり、楽しい記憶もいっぱい。


明日、5/23から、平日の午後4時30分から毎日2話ずつ、全162話分が放送される模様。
おそらく、映像はリマスターされて綺麗になっているのではなかろうか。
機会が有りましたら、是非、ご覧ください。

問題は、私自身、長年、テレビ無し生活をしていて、この再放送が全く観れないと言うこと...。
纏めて観たい...。

NHK放送史『連続テレビ小説 ひまわり』

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