最近、よく本を読んでるな〜と思って三年日記を書いていたら、どうも毎年この頃に読書量が増えてきて、夏にかけてが一番本を読んでいる模様。
読書と言えば秋ってイメージですが、私は読書と言えば夏。
晴耕雨読というけれど、夏は暑すぎて晴読雨読になるのかな。
県立図書館で借りた本
『類』朝井まかて
この本は2020年に書かれたもので、その頃に借りようと思ったら沢山の予約が入っていたので、断念したものです。
この前、何気なく図書館の本棚見てたら見つけたので、そうだ!読みたかった本だ!と思って借りてきました。
朝井さんは色々な人物の生涯を描いている作家さんで、今回は森鴎外の末っ子として生まれた森類さんを書いています。
森鴎外は言わずと知れた明治の文豪であり、陸軍の軍医としても上り詰めた人。
偉大な父の子供として生まれた4人はそれぞれの重圧とジレンマを背負って生きているように見えます。
大変だな〜。
偉大な父を背負う子供たちは沢山いるけれど、特に鴎外の子供たちは母が違う兄弟だったり、鴎外の母と鴎外の妻との軋轢だったりとさらに色々と大変要素が。。
鴎外が子供を愛して大切にしていたのは子供たちを幸福にしていたけれど、なかなか自立できない人にしてしまったのは否めないところかなとも思います。
この本は類の目から見た、鴎外、母、兄(於菟)や姉(茉莉・杏奴)を描いていて、そこも興味深いものでした。
それぞれにめちゃくちゃ個性的で大変な家族。特に森茉莉さんはその著作でも有名ですが。
そして、皆が鴎外をとても愛していたんだなというのがわかります。
鴎外は軍医として努めながら家に帰ったら小説を書くという超人的生活をこなしながら(しかも両方とも高い評価を得て)子供にこんなに愛情を注げるってやっぱり普通の人ではなかったんだなと思いました。
みんな自分が一番愛されてると思わせるっていう才能もあったのでしょうが。
それも凄い!
3年越しで読んだ森類さんの本は面白かったです。
朝井さんはこの後牧野富太郎の本も書いていたような。
今は予約沢山入ってそうだから、こちらほとぼりが冷めた頃に借りてみようかと思います。