もうどれくらい前の話になるのでしょう。
「一晩寝かせたカレーがおいしいのよ」と、小林カツ代さんの出演されたＣＭが常套句のように浸透して、一晩寝かせないとおいしくならないように思えた頃は。
当時私もその通りと思っていました。
今はどんなに調理しても、冷凍保存しても、途中で加熱しようとも『ウェルシユ菌』の危険性はYahooニュースでも知られることになりました。
私もYahooニュースで知った次第です。
それは時代の変化と呼ばないけれど、こんなとこにも変化があるのかなと思った話を書きます。
それはもう一昨昨日の夕方の話になります。
駅のホーム。快速電車から降り、私の最寄りの次の駅へは普通電車しかないので電車待っている私。ホームにはその電車を待つ割とたくさんの人々です。
そんな中濃厚な雰囲気の大学生カップルの後ろ姿をこのホームで、私、確認しました。後姿は一見、別れ際のイチャイチャを哀愁漂わせながらいるとばかり思っていました。
で、待ちにまった普通電車がやって来ると、彼女だけ電車に乗り込み、彼から遠ざかるためのように向う奥のドア側の端でよりかかったのではありませんか。
彼は見送りため、一緒に待っていたようです。
しかもそこでスマホ持ったままじっとうつむく彼女。彼のほうを見向きのしない。その雰囲気はかなり深刻な感じ。
車内でこんな重苦しい雰囲気を感じたのは久しぶりでした。
こういう時に電車は、またも特急だの快速電車の通過待ちでしばらく停車します。
こっちを見ない彼女を何度も気にしつつも次第に去っていく男。
去った後も手に持ったスマホも確認しないでうつむいたままの彼女。
かなりの落ち込みように見えました。
どうも駅では、いっときの別れを惜しんでいるかと思っていましたが、実際は哀しんでいる彼女を必死に彼はなだめていたようです。車内の彼女の様子だと、彼による原因絡みの出来事のよう。
そして電車は発車します。見送る者もいなくなったまま（なんかこういう歌詞、ユーミンの歌にあったような…）。
もちろんこの後のことは分かりませんが、二人、この一晩一夜、辛い時間が過ぎるんだろうなって勝手な想像をしてしまいました。
こんな時代、下手すれば２４時間繋がれてしまうこの世界で、
何のタイムラインやタイミングを重視し基準にするかで、相手（自分）への思いや気持ち、相手（自分）の存在感も簡単にわかってしまう気になるかもしれません。（あくまで“気”だけですが）
本人達の価値観と、判断と、相性が試される気がします。
そんな辛い一夜を考えてつい、あの『一晩寝かせたカレー』のＣＭの話を冒頭にしたんですが、
今思えば、あの小林カツ代さんのＣＭ。『一晩カレーを寝かせた方がおいしいこと』を伝えたいＣＭでなくて、本当は『そんなおいしいカレーがすぐにできるルー』のＣＭなんですよね。
待たずに美味しいものが食べれるなら食べたいですから。
あの二人の様子だと、彼の方に問題ありのように見えたので（全く勝手な想像ですが）、それこそ彼女は、その夜はウダウダでダラダラなやり取りにならぬよう、彼には明日まで一切連絡などして来ないよう先に告げておいて、放っておくべきです。
それこそ「彼に一晩よく寝させてすっきりした頭で考えさせなさい。」ですかね…、『一晩寝かせた彼』…。
なんですか…、我ながらこのブログ記事の、このオチというか着地点は…。
でもはっきりと言えることは、『睡眠』は大事だということです。寝不足は思考力を鈍らせたり、イラつかせたりしますから。
お陰様でなんとなく、まとまった形でこの記事終えることができました。最後までお付き合いいただきありがとうございます。懲りずにまた来てください…。
