沖縄・台湾友の会

《台湾に興味のある方》《台湾を愛する方》《不治の病・台湾病を患ってしまった方》皆んなで色々語り合いたいものです。

わずかながら116人の中国人不法入国者を米国が強制送還   エクアドル政府は中国人へのビザなし待遇を停止

2024-07-04 08:37:30 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和六年(2024年)7月4日(木曜日)弐
     通巻第8318号   
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 わずかながら116人の中国人不法入国者を米国が強制送還
  エクアドル政府は中国人へのビザなし待遇を停止
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NSA(米国土安全保障省)は六月末に不法入国した中国人116人をチャーター機で中国に送還した。2023年に南部国境で3万7000人以上の中国人を逮捕していたが、そのなかには麻薬密輸などギャングが混じっていた。強制送還は政治亡命を擬装した犯罪者が主だという。

 マヨルカス国土安全保障長官は、「移民法の執行を継続し、米国に残留する法的根拠のない個人を強制送還する」とするとし、次のように述べた。
 「不法人身密航犯罪と闘いながら、取り締まりの拡大を通じて不法移民の削減と抑止に向け中国と協力している」

 これをうけて中国国家入国管理局報道官も「逃亡犯の捜索や密輸活動に関与した人々の本国送還に向けて関係国の入国管理局と国際法執行協力を実施している」と協力的なポーズをしめした。
 中国は2022年8月のペロシ下院議長(当時)の台湾訪問に対抗して、不法移民の送還協力停止を発表していた。このため過去一年ほど米国が強制送還する措置が執れなかった。

 不法移民の中継地としてさんざん利用されてきたエクアドルが、中国人へのビザ免除を停止した。六月にエクアドル外務省は「不法移民の増加は憂慮すべき問題だ。中国人に対するビザなし待遇を7月1日から停止した。エクアドルに入国した中国人の約50%が「通常のルート」を通じて90日以内に出国しなかった」と指摘した。
エクアドルの公式統計によると、過去一年で6万6000人以上の中国人が入国しているが、そのうち出国記録があるのは3万4000人だけだった。

えっ。胡春華が南太平洋のバヌアツに出現した 中国、バヌアツ大統領官邸を建設し贈呈式

2024-07-04 08:34:36 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和六年(2024年)7月4日(木曜日)
     通巻第8317号   <前日発行>
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 えっ。胡春華が南太平洋のバヌアツに出現した
中国、バヌアツ大統領官邸を建設し贈呈式
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 バヌアツは人口僅か33万人。南太平洋の島嶼国家で、日本からはフィジーで乗り換える。
 首都ポートビラの海岸通りに商店が密集している。ほとんどが華僑経営である。中国人専用のホテルで食事をとったが、99%の客は中国人、メニューも中国語、店員も過半が華僑の移住組、ここは中国の植民地か、と思った。

 数年前、バヌアツへ取材に行った。同行者は高山正之氏ら数名で、宿泊したホテルの一室が日本大使館開設準備室だった。狭い部屋にコピィ機とFAXがあった。職員の日本人女性は来たばかりで何も知らず「取材ならJICAの事務所へ行けば。。。」という(日本大使館は2020年に開設)。

 そのJICA事務所で話に依ると、「3000万円以上の不動産投資で、バヌアツのパスポートが交付される。「そんなもの貰ってどうするのだ」と野暮な質問があるだろうが、このバヌアツパスポートは世界中の大半の国々へ、ヴィザなし渡航できるシロモノ、中国のパスポートより魅力的なのである。

 経済的に苦況から抜け出せないバヌアツ政府は、中国が資金提供した一連の新しい建物に入居する。中国様々である。バヌアツの大統領官邸、外務省の増築、財務省ビルの立て替えも中国が支援した。豪シンクタンクの「ローウィー研究所」は、中国が2100万ドル以上を注ぎ込んだと推定した。バヌアツは中国に多額の負債を抱え、対外債務の四割は中国輸出入銀行から借りている。

パプアニューギニアに中国はAPECのための国際会議場を建設し、贈呈した。フィジーには南太平洋大學に孔子学院。首都のスパにはチャイタウンがあって、華字新聞が発行されている。
ソロモン諸島では中国の進出に対してアンチチャイナの住民暴動がおこり、中国が治安維持のために警察訓練チームを派遣した。

 7月2日、中国援助と大書された看板を前に大統領官邸の公式引き渡し式典で、バヌアツのシャルロット・サルワイ首相は笑顔を振りまいた。
 「えっ」ト驚く桃の木、中国から派遣された特使は胡春華だった。

 胡春華は「次代のホープ」と言われた。16歳で北京大学へ入学、39歳のときに内モンゴル自治区の党書記に抜擢された。手腕を評価され、つぎに吉林省党委員会書記に抜擢された。第18回党大会後の中央委員会で、49歳で中央政治局、トップセブンの一角をしめた。
その後も出席コースを驀進し、広東省委書記。2018年3月、第12期全国人民代表大会で国務院副総理に選ばれた。

習近平にとっては胡春華ほど鬱陶しい存在はない。まして習近平は共青団のようなエリート集団、テクノクラートが大嫌いである。つまり習近平は知識人がきらい。側近はすべてイエスマンと茶坊主にした。

2022年10月の第20回党大会で胡春華は間違いなく国務院総理に就くとみられていたが、あっと驚きは中央政治局常任委員からヒラの政治局員に降格となった。

その後の動静は伝えられず、わずかに同年12月にイランとの包括協定の調印でテヘランへ派遣されたことくらいだった。その胡春華がバヌアツへ現れたのだから、一年半ぶりに動静がしれた。

志ある総裁で再出発を     【美しき勁き国へ】  櫻井よしこ

2024-07-04 08:32:33 | 日記
わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン
                 頂門の一針 6917号 

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 志ある総裁で再出発を
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【美しき勁き国へ】  櫻井よしこ 

 バイデン大統領は退くべきだとの声が米国内で広がっている。米紙ウオルストリート・ジャーナルは6月28日、「党派的見地でなく愛国心」から、後進に道を譲れと社説を掲げた。顕著な衰えが見られるバイデン氏では、米国はもたないとの判断だ。

 憲法改正と安定的な皇位継承の法整備ができなければ、岸田文雄首相にも同じことを申し上げる。自民党は岸田氏に代わる志ある総裁を選出し、徹底的に国の在り方を議論し、再出発する。それが国益だ。

 首相就任直後の令和3年10月、岸田氏は衆院選で圧勝し、翌4年7月の参院選で単独過半数を得た。同年12月には歴史的な安全保障に関する戦略3文書を閣議決定した。憲法改正を誓う発言と相まって、国民は岸田氏が安倍晋三元首相の遺志を継ぐ決意を固めた、国防の本質を理解していると受けとめた。だから圧倒的支持だった。

 岸田氏が幾度も公約した憲法改正と安定的な皇位継承のための法整備は、日本国の価値観と国柄を取り戻すのに必須の課題だ。両課題の完遂は自民党政治家にとって単なる公約を超えた党創立に由来する命題のはずだ。

 が、安倍氏が暗殺され世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題が浮上すると岸田氏の本質がこぼれ出始めた。事件の核心は安倍氏の暗殺だった。日本国最大の喪失、悲しみと憤りを国民と心を合わせてどう埋めるのか。法的、社旗的にどう対応して乗り越えるのか。これが主題だった。しかし、メディアが一斉に旧統一教会問題を報じると、岸田氏は事の本質から外れて旧統一教会と自民党の関係清算に力を注いだ。本質を見る目が欠落していたのだ。支持率低下は当然だ。

 安倍氏亡き後、岸田氏への財務省の影響力は強まり、国民は氏を「増税メガネ」と呼んだ。これを苦にした岸田氏は5年10月、定額減税を打ち出した。

 多くの人は選挙目当てと受け止め、支持率はさらに下落。減税策で支持率を下げるというあり得ない現象が起きた。岸田氏は国民が感じ取ったうさん臭さの本質を理解できなかった。

 その先に起きた自民党派閥パーティー収入記載事件は、記載すべき政治資金を記載しなかった形式犯だ。だが、朝日新聞が「裏金」と書き、他メディアが追随すると、岸田氏はまたもや本質を踏み外し、自ら泥沼の議論に埋没した。半年以上泥沼につかったが、その間、政治とカネのあるべき関係も議論されず理解も進まなかった。岸田氏は今日までずっと、事の本質をずらしたままだ。

 本質を読みとれない岸田文雄首相は大局観も欠いている。

 安倍晋三元首相は度々地球儀外交について語った。権威主義国の中国、ロシア、北朝鮮に囲まれている日本にはとりわけ欠かせない戦略的思考だ。その重要性を痛感して、国家基本問題研究所は総合安全保障研究会を主催してきた。研究会の共同主催者、岩田清文元陸上幕僚長は、中露朝イランの「新・悪の枢軸」が協力を強める状況下、ロシアのウクライナ侵略戦争で「われわれの側」が敗北すると危機感を強める。

 米国が中露朝イの4つの敵対国に同時に直面したことは過去にない。4カ国の協力体制の強化で、ロシアへの軍事支援は尋常ならざる水準に達している。

 ロシア軍は今春から、ウクライナ軍の反転攻勢を見越して1,コンクリート製の対戦車障害物のばらまき2,塹壕(ザンゴウ)堀削3,地雷埋設─に集中した。作業の徹底ぶりはすさまじく、反転攻勢に出たウクライナ軍は苦戦中だ。

 ロシアの一連の軍事行動を物質的に中国が支えていると岩田氏は指摘する。

 「中国の対ロシア堀削機輸出は2022年9月の統計で前年の4倍以上に増加しました。中国の塹壕堀り機材の提供を受けて、ロシアは見たことのないような防衛要塞を建設できたのです」

 地雷についてもロシア軍は通常の軍隊が行う地雷埋設の10倍以上の密度で撒(ま)いた。これではいかなる反転攻勢も難しい。

 一事が万事、武器弾薬装備提供でも、軍事産業の下支えでも、中国が力を発揮している。集積回路も半導体もボールベアリングも工作機械も、およそ全ての軍民両用部品が中国からロシアに渡る。

 その結果、中露朝イと、西側の民主主義陣営の軍事産業の生産能力は開きすぎるほど開いてしまった。一例が155ミリ榴弾(リュウダン)だ。ロシアは年産210万発、北朝鮮100~230万発で計310万~440万発。西側は米国が30万~40万発、欧州140万発、チェコなどが50万~80万発、計220万から260万発だ。

 権威主義陣営の総合力が増加し、このままなら力による支配が既成事実化する。これが国基研の警告である。

 ロシアによる核の脅しも続く。わが国の政治家は今まで考えたこともない次元の危機につて、日夜眠れないほど考えなければならない。足元の具体策は無論のこと、国家としてわが国の形の歪(いびつ)さを正さなければならない。憲法改正は、岸田氏が好んで口にする「先送りできない課題」の筆頭だ。万が一、それを先送りするなら岸田氏には退場しかないだろう。

 思い出そう。安倍氏は拉致問題、夫婦別姓問題など、派閥を超えて価値観を同じくする同志を集めて首相になった。強力な官僚群の財務省と戦って経済成長を遂げデフレ脱却への道を開いた。これらは全て、価値観と政策を共有する仲間たちとの連携にの結果だ。

 だからこそ今、志ある政治家は手を挙げよ。政策集団を創(つく)れ。若さゆえに、経験不足ゆえに、あるいは知名度不足ゆえに身を潜めている人よ、志一筋に日本を強く立派な国にするために立ち上がれ。

櫻井よしこ


チャイニーズ デベロッパーズ エレジー   杜子春が現代中国に甦った

2024-07-04 08:31:41 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
     令和六年(2024年)7月3日(水曜日)
     通巻第8316号   
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 チャイニーズ デベロッパーズ エレジー
  杜子春が現代中国に甦った
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2024年7月1日、ノルウェー政府は北極圏のノルウェー領土スピッツベルゲン島の私有地の売却に関して「国家安全保障上の理由」により中国との取引を差し止めるとした。 
北極圏の地政学的位置は軍事的要衝である。

北極圏にあるノルウェー領、東はバレンツ海、西にグリーンランド。その間はフラム海峡、
諸島のなかで最大で唯一有人島はスピッツベルゲン島、この島内のバレンツブルクという町はロシア人ばかり。

 この私有地はロシアから移住した女性実業家が保有するとされ、凡そ60平方キロメートルの無人地帯。中国のダミー企業との間で、3億ユーロ(約520億円)交渉が進んでいた。
スピッツベルゲン島を含むスバルバル諸島は、北極航路の要衝であり、商業活動の自由が国際条約によって定められている。スバルバル諸島の人口は僅か2600人で、約5分の1を旧ソ連出身者が占める。

 中国はすでにスバルバル諸島に北極観測基地を設置しており、また北極圏ルートを「氷上のシルクロード」などと唱って砕氷船を建造し、実験公開に成功した。中国の砕氷船は「雪龍」と号され、すでに二隻を保有している。通年航行できるスグレモノとされ、従来の航路を40%短縮できる(たとえば日本からだと南周り航路は2・1万キロ、北極圏航路だと1・3万キロである。
土地の取得を中国が狙ったのは資源の宝庫でもあるからだろう。

 その一方で取得した不動産を売却する中国企業がある。
 不動産投資大手「復星国際集団」は北海道占冠村のリゾート施設「星野リゾートトマム」を売却すると発表した。売却額はおよそ408億円。


 ▼中国人スキー客でごった返したトマムは??

 星野リゾートトマムは、スキー場やホテルなどを備える一大リゾートで、近年は中国人観光客が目立った。復星集団は不動産開発、医薬品、観光など幅広い事業を手がけてきたが、不動産バブル崩壊に直撃されデフォルトを繰り返した。

 2022年6月末時点の同社の負債総額は6511億5700万元(約13兆4121億円)総資産に対する総負債の比率は77%、危険水域である。このため株価は暴落し、海外の不動産の売却を続けてきた。

まさしく両件ともに、「チャイニーズ デベロッパーズ エレジー」。かの杜子春が現代中国に甦った