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9条2項削除論者 【阿比留瑠比の極言御免】9条2項削除論者 公明を説得したか 

2024-07-28 07:26:35 | 日記
わたなべ りやうじらう のメイル・マガジン
                 頂門の一針 6942号

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 9条2項削除論者
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【阿比留瑠比の極言御免】9条2項削除論者 公明を説得したか 

 6年前の平成30年9月、安倍晋三首相(当時)と自民党幹事長の石破茂元幹事長の一騎打ちとなった総裁選で論争が交わされ、安倍氏の勝利によって一応決着をみたはずの憲法9条に関する議論が、また再浮上している。このありさまでは、憲法改正はさらに遠のくのではと危惧する。


[石破氏は削除訴え]
 石破氏は今月22日配信の情報サイト「選挙ドットコム」のインターネット番組で、次期総裁選に出馬する場合は戦力の不保持を定めた9条2項の削除を掲げると訴えた。

 「9条2項は削除すべきだと思っている。そういう議論が戦われてこそ総裁選の意義がある」

 「きちんと自衛隊を戦力として認めないと、いつまでたってもモヤモヤごまかされたようになる」

 これに対し、安倍氏は30年当時、9条2項を残したまま、自衛隊を明記するという改憲案を打ち出していた。確かに2項を削除したほうがすっきりするし、自衛隊の活動の自由度も増す。そんなことは安倍氏自身も百も承知のうえで、「平和の党」を標榜(ひょうぼう)し、9条堅持を掲げる公明党にも受け入れ可能な案として、苦渋の決断をしたのである。これについては菅義偉前首相が官房長官当時「あの安倍晋三がよくここまで折れた」と感心していたほどだった。

 一方、石破氏は30年9月10日の総裁選立候補者の共同会見で、安倍氏にこう問いかけていた。

 「(安倍氏が)幹事長当時に言っていたことと、私どもは全く一緒だった。それがなぜ変わったのか」その点について安倍氏は同日夜、筆者に語った。[「自民にも反対者」]「いまさらわかりきった話だね。何で考えが変わったかって、公明がのまないからに決まっているじゃないか。2項削除は残念ながら、どんなに努力しても、自民党内にすら反対者がいるんだから、(憲法改正発議に必要な議席の)3分の2に達しない」

この状況が、この6年間で抜本的に変化したとは考えにくい。現在、公明が参院に持つ27議席が反対に回るような改憲案に、現実的な意味はない。

 9条2項を巡っては安倍氏暗殺から1年近くたった昨年6月、安倍派(清和政策研究会)が、まず自衛隊明記を実現したうえで、次の段階として2項を削除し、自衛隊を軍隊として位置付けることを目指すべきだとする提言を決定している。

 とはいえ、公明は過去に「2段階目が目的で、その手段として第1段階がるなら受け入れられない」(幹部)と反発しており、この案ですら壁となって立ちはだかりそうである。

 また、自民の憲法改正推進議員連盟(会長・衛藤征士郎元衆院副議長)が先月、9条2項を削除して自衛隊の保有を明記することを柱とした独自の改憲原案をまとめるなど、2項削除の問題は今後も課題としてくすぶり続けるだろう。

 だが、それではこれまでに、9条2項を削除すべきだとの問題意識を持つ自民議員の誰が、どれだけの熱意で公明側を「一緒に削除しよう」と説得し、それに成功したというのか。筆者は寡聞にして知らないし、安倍氏は30年の総裁選でこうも強調していた。

 「政治家は学者でもないし、評論家でもない。正しい理論を述べていればいいということではない」

 安倍氏は総裁選時、9条2項削除を主張する石破氏に勝利することで「この問題は決着をつけたい」と繰り返していた。自民は、まずは、自衛隊明記で団結できないものか。