№1 任侠道！震え泣き《ベン・ウェブスター(ts)》

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　ジャズサックス「ベン・ウェブスター｣のレコード紹介です。♪～♪
 

ジャズ界の北島三郎？ど艶歌・浪花節？

灰汁の強い節回し、吠え・すすり鳴く！

まるでサックスが呼吸するような！

一句

　“　すすり泣く　震えるサックス　呼吸音　”

①『ソウルヴィル』(57)

《Soulville/Ben Webster》
ベン・ウェブスター(ts)、オスカー・ピーターソン(p)、

レイ・ブラウン(b)、ハーブ・エリス(g)、スタン・レヴィー(ds)。

ジャズ界の北島三郎か？ど艶歌、浪花節というか？
 

灰汁(あく)の強い節回しとヴィブラート。
強く吠え、霞むようにすすり鳴く。
どえらい太い音が大地を揺るがし、エネルギーが吹き上る。
そんなテナーの音が、辺り一面を震わすウェブスター。

ところが、ズ太く強いばかりではない。
僅かな風圧の音が出始め、太く吠え、音は消え失くなる。
リードがやっと震える「ガス・ガス」「ガサ・ガサ」の音。

サックスの呼吸音とでも言おうか、手に取れる音がする。

　一句

　　　“　すすり泣く　震えるサックス　呼吸音　”

こんな繊細なコントロールで、いとも簡単に音を出す。
ムードテナーのセクシーさ？　と、嫌らしさ剥き出し？
この太さ＆繊細さは「男の中の男」がもつスケベさでは。

ウェブスターは40年代から活躍し、この①は代表作。
ピーターソン・トリオのスィンギーな乗り、そして、

ウェブスターの男らしさと哀愁が聴ける最高の１枚。

ビ・バップ、H.バップに寄り道もせず、速いビートに見向きもしない。

淡々・ドッシリと中間派の王道をいく任侠道の親父ってとこか。

 

♪～♪ 　サックスが呼吸をするうな繊細なコントロールをお聴き下さい。