ゲート―自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり〈3〉動乱編〈上〉 (アルファポリス文庫) | |
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「わたくしは見ます。(略)。わたくしはわたくしの為に死んでいって下さる方々から目を背けることはできません。どうぞ見させてください」
どうも、感想を貯めるに貯めておりますJiJiです。
一応、本編である5巻まで読み終えているのでしばらくネタに困ることはないのですが・・・
ざっと読み返してみないと何の話だったかな?となってしまうので、早めに書き上げたいですね。
そんなわけで、早速、3巻の感想みたいなレビュー、いや、レビューみたいな感想を書いてみたいと思います。
①あらすじ(概要)みたいなもの
炎龍退治の事実は特地では帝国首都に炎龍の首がさらされることにより衝撃的な事実となり、炎龍を退治したメンバーである伊丹、レレイ、ロウリィ、テュカ、ヤオの4人は英雄として世界中に知れ渡ることになり、本人たちの意思とは関係なくもてはやされることになります。
異世界からやってきた伊丹には帝国との同盟国から爵位である卿の位をもらったり、エルフからは族長の称号を得たりと囲い込みがはじまるわけですが、帝国でも唯一のヒト種であるレレイの囲い込みがはじまります。
そんな中、伊丹は命令違反から謹慎処分、処分明けには特地での地位を利用して現地調査を任命されることになります。
伊丹の現地調査についてくるのは現地協力者という名目の民間人である、レレイ、ロウリィ、テュカ、ヤオのハーレムメンバーです。
一同はレレイの導師試験(日本でいう博士号みたいなもの?)を兼ねて学問の町であるロンデルへ向かうことに。
そこで待ち受けていたのは、ゾルザルの嫉妬によって放たれたレレイ暗殺の刺客であでした。レレイは無事に導師試験を受けることができるのでしょうか?
一方、帝国では皇帝が病に倒れ、ゾルザルが帝国の権力者となってしまいます。
軟禁される日本外交官やピニャたちに、迫害される講和派たち。事態の状況を把握するのに追われる日本政府は対応が遅れてしまいます。
帝国を刺激してしまうことをおそれ、迫害される講和派たちを保護することができず、助けを求めてきた講和派たちを保護することができない外交官たちですが、講和派元老院議員の貴族の娘であるシェリーの助けを求める叫び声に、我慢できずに助けてしまう菅原の行動により事態は急変。
講和派議員や病に倒れた皇帝、軟禁状態のピニャ皇女を救い出すために自衛隊が動きます。
②感想みたいなもの
・加速する伊丹ハーレム構想
レレイ、ロウリィ、テュカに加えダークエルフのヤオまで伊丹のハーレム構想に参戦する事態になる今巻ですが、おそらくもう一人ほど参戦することになるのであろう人物が増えます。
しかし、レレイはもはやはしきたり的に夫婦気取りですし、ロウリィはガチで伊丹を眷属にしていますし、テュカはお父さんポジション、ヤオは伊丹の所有物枠というようにそれぞれが特性をもっているのですが、この競争にやや弱いのがレレイのかなという感じ。
実際、テュカはお父さん役の時に一緒に伊丹と生活を共にしていますし、ロウリィは伊丹を眷属とするようにしていますし、ヤオは所有物枠とはいえ、次巻以降ですが伊丹とのイベントが用意されています。
レレイだけはまだ伊丹に関してはイベントらしいイベントが用意されていないので、やや弱い感じはするものの、今巻も相変わらずのハーレムになります。(あまり女の子との絡みはないですが…)
・シェリーさんがたくましすぎる
ただの幼女と侮るなかれなシェリーさん。
今巻のぐっと来た冒頭の彼女の言葉にはぐっとくるものがありました。
今回は講和派がかなり危ない状況に追いやられ、シェリーも死にもの狂いで逃げていきます。
最後にたどり着いた場所で、救いの手が差し伸べられるわけですが生死を分けたところで発した言葉はとてもじゃないですが幼女とは思えない。
自分が死の間際まで追い詰められて助かったという状況で、敵側は追い詰められ殺されていく。普通は見るも無惨なものでしょうが、敢えて現実を直視する彼女の言葉本当に重たかったなと思いました。
まとめみたいなもの
と、今巻は皇帝が倒れて情勢が一変。
皇帝が病に倒れてどうする日本政府、どうする自衛隊?の導入部分にあたるのだと思います。
実はこれを書いているのは、読み終わって1か月後で記憶が薄くなってはいるのですが、誰も助けてくれなかったのに唯一救いの手をさしのべられるピニャ皇女と助けを待ってもこないテューレが対象的だったなということ、とにかくシェリーの圧倒的な存在感だったことだけが印象に残っています。
冒頭部分のこのセリフは個人的にはグッとくるものがありました。
伊丹隊長の活躍が実はあまりなく、下巻になっていつになったら出てくるのだろうか?と思うほど講和派のその後、ゾルザルの政治の導入部分が長いので早くロウリィたちを出せと思うところもなくはないのですが、相変わらず読みごたえがあったなというそんな巻でした。