アクション俳優をやめて佐賀の地元に帰ってきた主人公は、寂れた商店街のおでん屋を継ぐことに。
先もないと思われていた商店街に新たな風を吹かせたのは主人公と地元の大学に通うヒロインとの出会いだった。
『民宿ひなた屋』の作者が送る、再生の物語です。
読んでいて、頑張ったことは裏切らないなと思いましたし、引き寄せの法則というか、良いことはとんとん拍子にうまく行くし、逆も然りだなぁと思いながら読んでいました。
相変わらず苦労することが殆どないといえばそれまでのですが、これも全作同様の敢えてのコンセプトだと思う上、これくらいとんとん拍子にうまくいく方が楽しいと思うで、私はこのテイストは好きです。
本作品を読んでいて思うのは、私の地元の商店街もそうですが、高齢化などにより明らかに寂れているよなぁと思いました。
私が幼い頃は人の行き来も活発だった商店街も、本作同様に店舗が減り、恐らくひなた商店街同様に消滅の危機にあると思います。
恐らく、本作品を読んでいる読者も、身近な商店街を思い浮かべて、ああ、確かに昔よりも活気もないし、昔の活気を知らなくとも、潰れそうという商店街がたくさんあるのではないかと思います。
そして、本作品を読んで思うのは、地元の商店街が同じように活気を取り戻してくれたらよいのにと思ってしまいました。
人の再生もテーマにはなっていますが、同様に場所の再生や昔の懐かしい思い出の場所の再生も描かれていると思われる、本作品。
再生するためには、ほんの少しのきっかけと行動力なのかもしれないと思う、そんな作品だと思いました。
※ブクログに掲載した感想を転載しております。
相変わらずとんとん拍子に良くなっていく話で、現実味がないといえばそれまでですが、それでもとんとん拍子に決まって輝きを取り戻す人と商店街の姿は私は好きです。
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