本の旅人のティリーとオスカーが本の世界を旅をする第3巻であり、1〜2巻で繰り広げられているお話の完結編です。
前巻の本の魔法を利用しようとしている姉弟たちと本の旅人たちの本の旅の自由をかけた戦いが始まる。
とある理由から不思議な力をもつヒロインティリーとその相棒であり親友のオスカーが11歳ということもあり、行動や発言は子供、でも取り巻く環境は大人の世界や大人の事情。
ヒロインや親友のオスカーの行動は年相応と思うので児童書だなと思う反面、取り巻く環境がドロドロの大人の事情という、相変わらず凄い設定の話だなと思いながら読むものの、今回は個人的には前2巻よりも冒険感があって、ハマりきった時点であっという間に読み切ってしまいました。
そして、本作からは本の魔法とは何なのか?ということを考えさせられたなと思いました。
私が普段読んでいる本はエンターテイメントが多く、純文学、実用書は少ないと思います。
正直、読んでいる感覚は漫画を読んでいるという感覚とそんなに変わらない、娯楽の域だと思っています。
でも、そんな楽しんでいるという感覚でも、毎回感想を書くと、何らかの気づきや思ったことなど、1回読む本から得られることは少なくないなと思います。
ただ、その主人公とヒロイン視点から描かれるほぼ文字だけの世界を頭に描くだけなんですが。
その世界は本作の言うように、本の中を旅してるとも言えるし、ただ文字の羅列からなんとなく世界を頭に描いているだけのことですが、それが妙に自分に刺さったり、自分の考え方や生活まで変わってしまう。
そして、自分で何かを具体的に経験、体験したものではなくただ、本を読んだだけなのに、なぜか読み終えたら自分の考えや体験を得たような気がする不思議。
まさにこれこそ本の魔法だよなと思いながら、彼女たちの冒険を楽しく読んでいました。
第1部完了で次は第2部?のスタートになるのかなと思いますが、次も面白そうなのでまた読みたいなと思いました。
※ブクログに掲載した感想を転載しております。
ブックワンダラー(本の旅人)であるティリーが本の中を冒険するシリーズ第3弾であり、イギリス地下図書館の騒動の解決編ですね。
ブックワンダラーらの本の中への旅の自由は取り戻せるのか。
本の魔法というのが面白くて、本それ自体よりも、本を読んで想像する想像力の方が遥に力強い魔法だというのがまた面白いなと思いました。
今巻はまた冒険感が前2巻よりも増していて楽しかったです。
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