この時期，近所を流れる空掘り川の上で親子の鯉のぼりが春風の中を気持ちよさそうに，泳いでいます。
今の時期は，穀物に実りをもたらしてくれる春雨が，しっとりと降り注ぎます。この雨を，穀雨と呼びます。みずみずしい木々の息吹，輝かしい水の波紋，遠く霞む山々の稜線が春の訪れを告げています。この時期に何と言っても美味しい山の恵みは，たらの芽です。高さ３～５メートル位の棘のあるたらの木に息吹く若芽のほろ苦さは，天婦羅にして，塩でいただくと，本当に絶品です。小学生の頃は，軽井沢の山の中で沢山のたらの芽やふきのとうを集めたのが，この季節の想い出です。
立川の昭和記念公園では，広大な敷地の中でチューリップと桜など，春の花々が沢山咲いています。こんな綺麗に手入れをされている公園のスタッフに感謝です。
３．１１から早くも一カ月が過ぎましたが，色々な事が遅々として進まない感じが強いのですが，季節は，確実に進んでいますね。新聞で，「ときぐすり」という言葉を見ました。時薬とも詩薬とも季薬とも書けます。心の傷を少しづつ癒すには，とても必要な薬ですね。
今の時季は，「清明」と呼ばれます。まさに，急に天地の植物や動物たちが，清らかな明るさに光り輝く季節です。東北大震災の爪後は，被災した人たちに重くのしかかって，とても「清明」とは，程遠い状況ですが，春の明るさや暖かで，心がほんの少しでも，癒されると良いですね。
