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Re.1998.10.23

2008-10-23 19:42:02 | 旧メンバーブログ
定年は60歳


厚生年金を受け取れる年齢が65歳まで引き上げられたら、
60歳まで定年を迎えた後、5年間の生活をどうやって支えていくのか。

雇用と年金の「切れ目」を避けることができるかどうかは、
公的年金制度に対する信頼感に関わる問題だ。経営者側でも日経連は

「社会的責任の面からも、知らん顔はできない。」
としているが、企業には不況の影響が重くのしかかっており、
明確な具体策は見えてこない。

今年4月、60歳定年制が法律で義務化された。
これに先立って、労働省が今年1月に調べたところ、
定年後の再雇用などで何らかの形で65歳まで働くことが出来る
制度を備えた企業は56%あった。しかしその実態は企業側が希望者のうち
必要と考える人だけを雇う「選別雇用」が中心で、
希望者全員が、65歳まで働ける企業は全体の2割しかなかった。

定年を65歳以上としている企業はわずか5%だった。
 
労働省の「65歳現役社会研究会」は昨年6月に
出した報告書の中で、厚生年金の支給開始年齢の引き下げを
意識して、2005-2010年に多くの企業で65歳定年制が
定着するよう目指すべきだと提言した。

労働組合の中でも、電機連合は今年の春闘で65歳定年制を
要求項目に掲げるなどの動きが出ている。

しかし厳しい経済情勢で人件費の抑制を迫られる企業では、
「定年延長どころか、リストラから働き盛りの社員を守るのに精一杯だ。」
との声が労使双方から聞こえる。

年功序列の賃金体系を60歳以降も継続させることは難しく
定年後に働き続けても賃金が減ることは避けられそうにない。

連合も
「60歳を過ぎれば、賃金が減って楽な仕事を選ぶ人も多い。
 業種や企業によって大きく違い、連合として要求を一本化することは
 難しい。」との姿勢だ。

少子高齢化の中、いずれは若い労働者を確保できない企業が、高齢者を
労働力として、求める状況が生まれることも予想される。
そのような時代では、賃金体系はどのようになっているか。
日経連の幹部は
「10年先の労働力需給や経営状態までは読みきれていない。」という。

労働省は今年1月から、
労使の代表や学識経験者をメンバーにした新たな研究会で
65歳まで雇用を継続する上での問題点などを検討している。
来年度中に具体策を打ち出す方針だ。

新党平和の坂口力政審会長は、
「年金と雇用の間のすき間をなくすことが国としての最大の努力目標」と語る。
個々の企業や経済団体だけではなく、政治の側にも突きつけられた重い課題だ。

(朝日新聞 1998年 10月23日付 総合面 働く老後どう道筋より)

~ 年金はいつからもらえる? 受給開始年齢 その1 ~
何歳からいくら受給できるかを知ることは老齢の生活設計を考える上で、
非常に重要です。60歳から受給できるにもかかわらず、それを知らずに
裁定請求の手続きをしていない方が非常に多いのも現実です。
まず、国民年金のみの方の受給開始年齢は65歳です。
(今までに厚生年金や共済組合に加入した経験の無い方、
 加入期間が1年未満の方)
サラリーマンやOLが加入する厚生年金に1年以上加入した経験のある方は
60歳から受給できます。これを「特別支給の老齢厚生年金」といいます

(厚生年金・国民年金WEBより)
http://nenkin.news-site.net/kiso/kiso06.html

現在の年金に関わるニュースもWEBからではあるが、
抜粋して載せることにした。

社会保険庁によっても、「年金記録」「保険料」の
管理によっても、年金問題は騒がれている。

未来の自分に向けての投資であろう国民年金・厚生年金
年齢を引き上げるどころか、今では、年金をもらえるにもかかわらず、
もらえない人が出てしまっている。

民間企業も65歳定年制もどこまで広がったのだろう。
30年前と比べても、今の日本の60歳代には、元気な人が
増えたように感じることが出来るのではないだろうか。

しかし、その一方で20代、30代は正社員に就けるどころか、
派遣社員、契約社員、フリーターと
確実に労働階級は変わりつつある。

老後の暮らしのための年金であることは変わりはないが、
30年後の未来の自分の保障よりも、3年、5年後の未来を
支えてほしい、そんな労働者でいっぱいなのではないだろうか。

日本の借金は約800兆円にも上る。

国民の暮らしも守ること・・と同時に
国の未来も考えなければいけないと感じる。



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