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Re.1998.5.22

2008-05-22 16:31:24 | 旧メンバーブログ
最後尾をカタツムリのように

僕が職安にはじめて行ったころは、
物情騒然という雰囲気で、世の中が全体が浮き足立っていました。

当時と比べると、今はまだ余裕がある気がします。

過去最悪の失業率といっても、一方でゴールデンウィークに
何10万人もの海外旅行に行くし、内面の危機感はそれほど
深くはない。

失業率が10%を超えるフランスなど想像を絶する。

日本では職をよこせデモが起きるわけではないし、
ぼんやりした不安感で気持ちが縮こまっているようです。

個人的には28歳で失業したのは、
大変な衝撃でお先真っ暗になりましたが、
こんにち文士になる、最初のきっかけだと思います。

高望みせず、世の中の下積みで、生きていけばいい。
そう思うと、働く道、生きていく道が開けてきた。

ごみ掃除、下足番、料理屋の下働き
下積みの中から、ものを書くようになりました。

ドイツ語に
「イム・シュニッケン・テンポ」
直訳すると、「カタツムリの歩みで」
となる言葉があります。

自分のリズムでコツコツ行こう。
機関車のようにばく進する時代の最先端ではなく、
最後尾を行くんだと、
28歳で失業したとき、思ったのです。

(朝日新聞 1998年 5月22日付)


時代は変わり、ただ生きるために働くといった状況では
なくなってきたように感じる。

若者の離職率は30%を超える状態が続いている。

自分は仕事をどっちと捉えるのか

自分の人生で大部分を占める仕事に生きがいを求めるのか

はたまた、
仕事はあくまで賃金を得るものであって、仕事は別の余暇に
生きがいを求めていくのか。

働く人たちは1列となり、前を行くものほど、お金ややりがいを
仕事に求め、後ろにつれて、自分らしい生き方、仕事とは別のレジャー
を求めるのかもしれない。

うさぎと亀、亀はゆっくりながらもゴールを見ていた。

最後尾のかたつむりが前に見据えるもの、
自分の足元を見るもので、
明るい、または暗いかもしれない未来は見れないのかもしれない。





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